第50回
北九州記念(23日、小倉11R、GIII、3歳上オープン国際(特指)、ハンデ、芝1200メートル、1着本賞金3800万円 =出走18頭)サマースプリントシリーズ(全6戦)の第4戦は、
武豊騎乗で2番人気の
ベルカントが好位から抜け出して快勝。第3戦の
アイビスサマーダッシュに続く連勝で、シリーズ制覇に大きく前進した。次走に予定している
スプリンターズS(10月4日、中山、芝1200メートル)でGI初制覇を目指す。
武豊騎手はJRA重賞299勝目。1馬身1/2差の2着は1番人気
ビッグアーサーだった。
肌を焦がすような真夏の日差しの下、
ベルカントが小倉のターフでも自慢のスピードを見せつけた。
アイビスサマーダッシュに続き重賞連勝だ。
「スタートがよかったし、道中もいいポジションを取れました。(最後の直線は)右へ右へ行く癖が出てしまったけど、状態の良さでカバーできました。強かったです」
武豊騎手が大粒の汗をぬぐった。前半3ハロン32秒7のハイペース。先団の内で流れに乗った。直線ではラスト1ハロン手前で早くも先頭へ。脚いろは最後まで鈍らず、2着馬に1馬身半差をつけて押し切った。
武豊騎手は同レース最多の5勝目。
ベルカントを管理する角田調教師が騎手時代に記録した4勝を抜き、単独トップに立った。また、JRA重賞通算299勝目で、前人未到の大記録に王手。「すぐに(重賞300勝を)達成できるように頑張ります」と力強く語ると、場内のファンから拍手がわき起こった。
角田調教師は、史上4人目となる騎手&調教師双方での同レースV。「ペースが速かったけど、うまく自分のペースを守って運んでくれました。今は調教から何から具合がいいし、充実しているよ」と目を細めた。
サマースプリントシリーズは20ポイントとなり、もちろん首位。今後は
スプリンターズSに直行するため、優勝はライバルの結果によるが、頭ひとつリードした。「短距離馬としての資質が高いですね。次はGIになるみたいだけど、楽しみになりました」と
武豊騎手。
短距離界の頂点へ向け、
ベルカントの快進撃は秋も止まらない。 (鈴木康之)
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