第65回
阪神ジュベナイルフィリーズ(8日、阪神11R、GI、2歳牝馬オープン国際(指)、馬齢、芝・外1600メートル、1着本賞金6500万円=出走18頭)5番人気の
レッドリヴェールがゴール前での大接戦を制して、無傷の3連勝で2歳女王の座に就いた。タイム1分33秒9(良)。戸崎騎手は今年3月のJRA移籍後、初のJRA・GI制覇。須貝調教師は昨年の
ローブティサージュに続き、同レース連覇となった。1番人気
ハープスターが2着、3着は8番人気の
フォーエバーモア。
師走の寒さを忘れる白熱した追い比べで、3頭が横一線でゴールへ飛び込んだ。写真判定の結果、2着との差は約5センチ。
レッドリヴェールが大きなハナ差をモノにして、無敗で2歳女王の座に就いた。
「勝ったかどうか、まったく分からなかったけど、(検量室に)引き揚げてきたら、スタッフの方が『大丈夫』と言ってくれました。しびれるくらい、うれしいです」
戸崎騎手は、格別な勝利に酔いしれた。大井時代の2011年に
安田記念(
リアルインパクト)でJRA・GI初勝利。今年3月に移籍してからはGI初Vだった。
中団をリズムよく追走。4コーナーで進出を開始すると、大きなストライドで先に抜け出した
フォーエバーモアとの差を詰めていく。最後は猛追した
ハープスターと鼻面を併せてゴール。
「小柄だけど根性がすごい。前の馬を追いかけようという気持ちや、並んだときに一番で駆け抜けようという強い気持ちがある」とジョッキー。騎乗予定のルメール騎手の香港遠征で、急きょコンビを結成。1週前追い切りに騎乗して、2歳牝馬らしからぬ勝負根性を感じ取った。それを本番で存分に発揮させるあたり、さすが名手だ。
418キロと小柄でカイバ食いが細いのがネック。GI4勝の僚馬
ゴールドシップも担当する今浪厩務員は、毎食ごとにカイバを計量。残した量を別の時間帯に与えるなどして、1日あたりの食事量が減らないように調整した。普段の献身的なケアが実を結んだ。