最新競馬コラム

【TAROの競馬研究室】「結局は外国人」の裏で、昨年穴をあけた騎手は誰なのか?

 4,789

【TAROの競馬研究室】「結局は外国人」の裏で、昨年穴をあけた騎手は誰なのか? | コラム | ウマニティ

皆さま、あけましておめでとうございます。昨年から始めた本コラムですが、今年も騎手を中心に、穴馬券を的中させるために様々な事柄を取り上げていきたいと思います。本年もよろしくお願いいたします。

さて、早くも2019年の競馬が始まる。つい先日までホープフルSを開催していたのであまり久々の感じがしないのが残念ではあるが、新たな気持ちで臨みたい。

昨年の騎手界隈を見ると、なんと言っても武豊騎手の最多勝記録を更新したルメール騎手の活躍が目覚ましかった。また12月になり大一番で勝負強さを見せたのはミルコ・デムーロ。チャンピオンズC、朝日杯FS、ホープフルS、東京大賞典と大一番を立て続けに制し、ルメール一強状態に待ったをかけた。エリザベス女王杯で日本のG1初制覇となった香港のジョアン・モレイラ騎手を含め、昨年は例年にも増して外国人勢の躍進が目覚ましかった。

「2019年も結局外国人が勝つんでしょ」

そう思われているファンも多いかもしれない。だが一方で、既にそういう認識のファンが増えている以上、さらなる人気は必至だろう。

年明けから”今年も外国人騎手を買え”などという元も子もないことを話したくはないので、ココでは穴をあける騎手について考えてみたい。

〜2018年・人気薄勝利数&複勝率ランキング

そこで2018年の競馬をトータルで調べ、人気薄の馬を数多く&高確率で持ってきた騎手は誰なのか調べてみたい。

人気薄というとやや曖昧なので、ここでは”人気薄=6番人気以下”と定義したい。なお、騎乗数があまりに少ないと参考にならないので、上記の馬に50回以上騎乗した騎手を対象とする。

すると、勝利数は以下のようになった。

◆2018年・6番人気以下勝利数ランキング

松山 15勝
丸山/松岡 14勝
国分恭/川又/岩田/菱田 13勝

人気薄勝利数ランキングの1位は松山弘平騎手。一昨年はアルアイン皐月賞を制するなど大一番でも活躍したが、依然としてその存在は地味で、人気になりにくい面もある。しかし騎乗ぶりを見ていると、確かな技術もあり、実際に上位騎手不在の裏開催では特に活躍が目立った。昨年のホープフルSの日には、デムルメなどが不在の阪神で、2ケタ人気馬も含めて1日5勝の活躍を見せた。

松山騎手といえばもともと徹底先行スタイルを貫く積極的な先行ジョッキーだった。今でも逃げジョッキーのイメージは強いが、最近は差し馬を持ってくるシーンも目立つ。確実に成長している印象で、今年も注目したい騎手のひとりだ。

また、信頼度という点ではまだ怪しい面もあるが、とにかく人気になりにくいのが丸山騎手だ。乗り替わりでの穴も多く、昨年10月の西湖特別のような積極策での一発も目立った。

岩田騎手の名前があるのも面白い。以前と比べるとメインストリームからはやや脱落気味だが、その分穴馬での台頭が目立つ印象だ。

では、複勝率となるとどうだろうか。勝利数と比べると地味に映るかもしれないが、高確率で3着以内に持って来ているという意味では、より確かな技術の証明にもなろう。

結果は以下の通りである。

◆2018年・6番人気以下複勝率ランキング

川田 22.2%
武豊 18.7%
田辺 16.4%
松山 15.9%
津村 15.2%
浜中 15.0%
福永 14.9%

なんと1位は昨年のG1戦線を大いに沸かせた川田騎手となった。また、2位には武豊騎手、3位には田辺騎手とリーディング上位の常連騎手がランクインしており、福永騎手の名前も食い込んでくる。

この”リーディング上位騎手の人気薄騎乗”パターンは、今年も大いに期待できそうだ。

そもそもかつての武豊騎手であれば、6番人気以下の馬に乗ること自体がほぼなかった。ところが、現在はデムルメその他外国人騎手の来日が増えたこともあり、人気薄での騎乗機会が多くなっている。昨秋の秋G1戦線でもラインスピリットユーキャンスマイルなど印象的な穴馬を持ってきたのは記憶に新しいところだ。

また、かつてリーディングを手にした浜中騎手も最近は人気になりづらくなっており、今年はそろそろ復調トレンドに入るような気がしている。

競馬における穴とは、ブランド力と実力の乖離を狙うものだ。騎手でも馬でも、実力がありながらもブランド力が落ちて来たタイミングこそが絶好の狙いどころとなることは意識しておきたい。

〜東西金杯の注目馬は?

というわけで、いよいよ今年の競馬がスタートする。例年通り東西金杯での幕開けとなるので注目馬を一頭ずつ挙げておきたい。

まず、東の中山金杯だが、エアアンセムが面白そうだ。さすがに人気の一角だけに”穴の田辺”とはならなそうだが、田辺騎手は中山2000mで滅法強く、ベテランの馬だが今が充実期だ。

一方西の京都金杯は、グァンチャーレが面白そう。走っても走っても人気にならない典型的な穴馬だが、器用なレースぶりで安定感がある。56.5キロのハンデ&古川騎手が嫌われるようならば、むしろ積極的に狙って行きたい。


○TARO プロフィール

大川慶次郎さんの予想に魅了され、中学2年の時にネット掲示板で予想スタート。2004年にブログ『TAROの競馬』スタート。2009年9月『競馬最強の法則』で連載開始。2012年より開始した有料メルマガ『回収率向上のための競馬ノート』はまぐまぐ競馬部門で読者数第1位。著書に『ラッキーゲート』
(KKベストセラーズ)、『回収率を上げる競馬脳の作り方』『回収率が飛躍的に上がる3つの馬券メソッド』(いずれも扶桑社新書)。2018年12月14日には最新刊『万馬券の教科書 -新時代のサバイバル穴予想術』(ガイドワークス)をリリース。

このコラムへのコメント

コメントはありません。

関連競馬コラム

新着競馬コラム

人気競馬コラム

会員登録(無料)でできること

レース情報

今週の注目レース

5月5日()
NHKマイル G1
新潟大賞典 G3
5月4日()
京都新聞杯 G2

⇒今週の番組表へ

先週のレース結果

4月28日()
天皇賞(春) G1
4月27日()
青葉賞 G2
ユニコーンS G3

⇒先週の番組表へ

総賞金ランキング
JRA競走馬総賞金ランキング
4歳以上
1 ドウデュース 牡5
102,726万円
2 スターズオンアース 牝5
84,098万円
3 リバティアイランド 牝4
74,444万円
4 ディープボンド 牡7
73,123万円
5 ジャスティンパレス 牡5
65,388万円
6 シャフリヤール 牡6
59,685万円
7 タスティエーラ 牡4
57,005万円
8 テーオーロイヤル 牡6
51,827万円
9 セリフォス 牡5
49,313万円
10 ジャックドール 牡6
49,004万円
» もっと見る

3歳
1 ジャスティンミラノ 牡3
27,482万円
2 ステレンボッシュ 牝3
21,547万円
3 ジャンタルマンタル 牡3
18,666万円
4 アスコリピチェーノ 牝3
16,854万円
5 コスモキュランダ 牡3
15,392万円
6 シンエンペラー 牡3
11,128万円
7 コラソンビート 牝3
9,942万円
8 エトヴプレ 牝3
9,644万円
9 スウィープフィート 牝3
9,386万円
10 レガレイラ 牝3
8,278万円
» もっと見る