【京都記念】クリンチャー、GI馬4頭撃破!
©サンケイスポーツ
2月12日(月) 05:02
第111回京都記念(11日、京都11R、GII、4歳上オープン国際、別定、芝・外2200メートル、1着本賞金6200万円=出走10頭)藤岡佑介騎乗で4番人気のクリンチャーが、中団のイン追走から直線で力強く伸び、重賞初制覇。父ディープスカイ産駒にとっては、芝で初の重賞勝ちとなった。タイム2分16秒3(重)。1馬身差2着はアルアインで、圧倒的人気に推された昨年のダービー馬レイデオロは3着に敗れた。
菊花賞銀メダルのクリンチャーが淀で躍動した。同世代のGI馬4頭を撃破し、重賞初制覇。この日、4勝の固め勝ちで今年の重賞初Vを決めた藤岡佑騎手が笑みを浮かべた。
「本当によく差し切ってくれました。今までと違うパターンの競馬でしたが、よく応えてくれましたね」
好スタートから好位のインへ。勝負どころでレイデオロなどライバル勢が動いても内でじっと我慢した。直線で追い出されると、末脚が爆発。昨年の皐月賞馬、ダービー馬を内から力強く差し切った。
「直線で(馬の)間に入ってから、差し切ろうという意欲がありました。本当に強かったですね」。鞍上の言葉通り、菊花賞後の休養を経てレベルアップした。けいこで目立たなかった馬が、帰厩後は好時計を連発。宮本調教師も「トモ(後肢)がすごくしっかりして、ストライドの大きな走りになった。力をつけている」と実感する。
春の大目標は天皇賞・春(4月29日、京都、GI、芝3200メートル)。前田幸治オーナーは「これで胸を張って天皇賞に行ける」と満面の笑み。ジョッキーも「あとはGIタイトルだけ。何とかこの馬で取りたい」と力を込める。強い4歳世代の主役へ躍り出たクリンチャーが、高みを目指して突き進む。(斉藤弘樹)
★11日京都11R「京都記念」の着順&払戻金はこちら
クリンチャー 父ディープスカイ、母ザフェイツ、母の父ブライアンズタイム。鹿毛の牡4歳。栗東・宮本博厩舎所属。北海道新冠町・平山牧場の生産馬。馬主は前田幸治氏。戦績8戦3勝。獲得賞金1億5664万2000円。重賞初勝利。京都記念は宮本博調教師、藤岡佑介騎手ともに初勝利。馬名は「決定打」。
【京都記念】レイデオロまさか3着…折り合い欠いた
©サンケイスポーツ
2月12日(月) 05:01
第111回京都記念(11日、京都11R、GII、4歳上オープン国際、別定、芝・外2200メートル、1着本賞金6200万円=出走10頭)ゴール前は大きなどよめきに包まれた。ジャパンC2着以来だったダービー馬レイデオロは、断然の1番人気に支持されながらも3着に敗退。中団を追走していた向こう正面で掛かり気味になり、ちぐはぐな競馬で復帰初戦を落とした。
初コンビのバルジュー騎手は「ペースがガクンと落ちたとき、掛かって行きたがった。4角からもバテているんじゃなく、ジリジリした脚。休み明けのぶんファイトする気持ちが薄かった」とがっくり。藤沢和調教師は開口一番「すみません」と頭を下げ、「レース間隔が開いていたぶん、行きたがった。きょうは勝った馬が強かったし、仕方ない。次走は様子を見て考えます」と話すにとどめ、ドバイ遠征などについて明言は避けた。
★11日京都11R「京都記念」の着順&払戻金はこちら
【京都記念】レースを終えて…関係者談話
©サンケイスポーツ
2月12日(月) 05:01
◆M・デムーロ騎手(モズカッチャン4着) 「3角で外を回らされ、4角でもごちゃついた。直線で先頭に立ったけど疲れていたね。次は当然よくなる」
◆小牧騎手(ケントオー5着) 「力をつけているし、展開もうまくいった。時計はかかった方がいい」
◆福永騎手(ディアドラ6着) 「流れに乗れたけど、手応えが良くなかったし、伸びてくれなかった。太め感はなかったけどね」
◆松若騎手(ミッキーロケット7着) 「早めに来られて、しまいが甘くなってしまいました」
◆岩田騎手(クロコスミア8着) 「道中は力んで走っていた。リラックスできていれば…」
◆太宰騎手(アクションスター9着) 「脚は使ってくれているんですが…」
◆酒井騎手(プリメラアスール10着) 「絶好のスタートを切れたけど、あれ以上は行けない。体に余裕もあったのかな」
★11日京都11R「京都記念」の着順&払戻金はこちら
【京都記念】次走大阪杯で反撃だ! アルアイン上出来2着
©サンケイスポーツ
2月12日(月) 05:01
第111回京都記念(11日、京都11R、GII、4歳上オープン国際、別定、芝・外2200メートル、1着本賞金6200万円=出走10頭)皐月賞馬の底力は示した。3番人気アルアインは中団からしっかりと末脚を伸ばし、ダービー馬レイデオロをクビ差抑えて2着を確保。川田騎手は「内容ある競馬でよく頑張ってくれました。目標とするダービー馬は捕まえたんですが…。これが次につながってくれれば」と前を向いた。
池江調教師も「まだまだ仕上がっていなかったし、重馬場で直線も外へ逃げていたことを思えば上出来。次は大阪杯(4月1日、阪神、GI、芝2000メートル)へ向かいます」とGI2勝目へ意欲を見せた。
★11日京都11R「京都記念」の着順&払戻金はこちら