mihimalist
蒼馬久一郎
ゼット1号
ウマタッチ
ジョアン・モレイラ(40)=ブラジル=騎乗で4番人気のシュトラウスが好位から抜け出し、管理する武井亮調教師(42)=美浦=ともどもJRA重賞初制覇を飾った。屈指の出世レースを制して今後の活躍が期待される。2着には8番人気のシュバルツクーゲルが入った。◇澄み切った青空の下、クラシックへの登竜門を制したのはシュトラウス。この秋重賞4勝目と、もはやお立ち台が指定席となったモレイラ騎手がパートナーを評価する。「競馬のことを覚えている最中ですが、すごく能力が高いし将来性があります」圧倒的なポテンシャルと同時に精神面のもろさを露呈していたデビュー2戦。初めてコンタクトを取った鞍上も「正直コントロールが難しい馬ですね」と苦笑したが、それでも〝マジックマン〟の手にかかればノープロブレム。3番手でがっちり折り合い、エネルギーロスを最小限に抑えて直線へ向かうと、520キロの馬体を目いっぱい躍らせ、先頭でゴールへ飛び込んだ。開業10年目でJRA重賞初制覇となった武井調教師は、「ペースが流れても(馬群から)はみ出るところがあるので、本当に(モレイラ)ジョッキーさまさまです」と感謝の念を表した。次走については明言を避けたが、世界王者イクイノックスを筆頭に、過去10年の勝ち馬から6頭の平地GⅠ馬が誕生している超が付く出世レースを制して前途洋々。東のエース候補が、この世代のGⅠ戦線をリードしていきそうだ。(山口遥暉)■シュトラウス 父モーリス、母ブルーメンブラット、母の父アドマイヤベガ。黒鹿毛の牡2歳。美浦・武井亮厩舎所属。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。馬主は㈲キャロットファーム。戦績3戦2勝。獲得賞金5390万2000円。重賞は初勝利。東京スポーツ杯2歳Sはジョアン・モレイラ騎手、武井亮調教師ともに初勝利。馬名は「独語の花束(Blumenstrauss)より。母名より連想」。