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昨年のダービー、今年の天皇賞・秋とGI2勝を挙げているレイデオロが、ファン投票1位の支持を得て有馬記念に挑む。グランプリ3連覇の実績を持つ名伯楽、藤沢和雄調教師(67)=美浦=は、実績ある舞台のジャパンカップを見送って臨む大一番に意欲満々だ。
古馬最強の座を揺るぎないものにしてみせる。今年のグランプリに、栄えあるファン投票第1位で臨むのはレイデオロ。落とせない戦いが始まろうとしている。
「ファン投票の1位は光栄なこと。期待に応えられるよう、仕上げていかないとね」
藤沢和調教師の期待も日一日と高まっている。2002年、03年のシンボリクリスエス、04年のゼンノロブロイと有馬記念を制している名トレーナー。後にも先にも有馬記念を3連覇した調教師は他にいない。「クリスエスとロブロイはすごい馬だった。天皇賞・秋、ジャパンC、有馬記念と秋のGI3戦をすべて走ったんだから。ただ、レイデオロはまだこれから良くなると思う。来年もある馬だし、まずはこの秋を全勝でいきたいね」と、過去の名馬に肩を並べることを願う。
ドバイシーマクラシック4着から帰国し、秋初戦の産経賞オールカマーをV。続く天皇賞・秋でも中団から鮮やかに差し切った。その後はジャパンCには向かわず、有馬記念に目標を絞って調整し、1週前追い切りは茨城・美浦トレセンのWコースで5ハロン68秒9-13秒1をマーク。騎乗したルメール騎手が「ファンタスティックコンディション!」と絶賛するほどだった。
「毎回、一生懸命に走る馬だから、使った後の反動も大きい。2歳のホープフルSを勝った後、皐月賞まで使えなかったぐらいだからね。天皇賞も、オールカマーから短いスパンで気負いがあったし、今回は間隔をあけて落ち着いている」
実績ある東京2400メートルのジャパンCをあえて見送ったことが好結果につながると、藤沢和師は信じている。また、担当する本間助手も「間があいたけど、中身は仕上がっているので、気持ちは入ってきましたね。体は増えているけど、太め感はないですし、本質的に右回りの方がうまいんです。リズムよく走れば大丈夫でしょう」と自信を見せた。
ファン投票1位でも、レースに勝たなければ意味はない。黄金の王レイデオロが、名実ともに現役最強を証明する。
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