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【JC】迎え撃つドバイWC馬ヴィクト

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【JC】迎え撃つドバイWC馬ヴィクト

 世界最高賞金レース、1着600万ドル(約4億6200万円)のドバイワールドCを制したヴィクトワールピサが、約8カ月ぶりに日本のターフに戻ってくる。度重なるアクシデントを乗り越え、乗り込みは順調。秋が深まるにつれて、本来の動きが戻ってきた。凱旋門賞馬デインドリームとの頂上決戦へ準備は整いつつある。

JC出走予定馬へ

 世界を驚愕させ、日本を歓喜させたドバイワールドCから約8カ月。復帰戦へ向けて、ヴィクトワールピサが調整のピッチを上げてきた。

 世界制覇を成し遂げた後は不運が続いた。ドバイから香港に移動してクイーンエリザベスIICに参戦予定だったが、右後肢の跛行で断念。その後は凱旋門賞挑戦のため、8月に渡仏したが、左飛節の炎症で前哨戦のフォワ賞を使えずに帰国した。しかし、その後の経過は順調で、宮城の山元トレセンを経て、10月13日に栗東に帰厩した。

 山元で基礎的なトレーニングを積んできたので、同16日には軽めとはいえ、ポリトラックで4ハロン60秒9をマーク。プールや坂路を併用し、脚元に細心の注意を払いながら、調教の負荷を強めていった。

 16日の1週前追い切りでは、福永騎手(レースはM・デムーロ)を背にCWコースで3頭併せを敢行。6ハロン82秒6-66秒5-53秒0-39秒1-12秒5をマーク。ゴール板を過ぎてからもビッシリと追われ、好調時と遜色ない動きを見せ、20日にも同コースで6ハロン85秒1の時計を出した。

 「日曜(20日)も重い馬場のCWでしっかり調教した。ここまで厳しい調教内容をクリアして、思い通りの曲線を描いて態勢は整ってきた。3着だった昨秋と違い、今は古馬の風格が出て、どんな条件の中でも素早く対応できる」と清山調教助手は久々の不安を一掃。仕上がりの良さを強調した。

 今回のジャパンCは、凱旋門賞をレコードで圧勝したデインドリームとの世界頂上決戦。好結果を残し、レース後も順調ならば、連覇がかかる有馬記念へ参戦する可能性は高い。そうなれば、3冠馬オルフェーヴルとの夢の対戦が実現し、年度代表馬の座も視野に入ってくる。

 「自分の目で確かめたが、状態はいい。8カ月ぶりでも問題ないよ。彼は素晴らしい馬だからね。世界一の馬が来るようだけど、こっちも世界一だよ」とデムーロのパートナーへの信頼は揺るがない。目覚めたヴィクトワールが、ホスト国の代表として、その底力を見せつける。

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