とぅっけ
くりーく
中山牝馬Sが14日、中山競馬場で16頭によって争われ、和田騎乗で3番人気のフェアリーポルカがしぶとく伸びてV。6度目の挑戦で重賞初勝利を飾った。3/4馬身差の2着は14番人気の伏兵リュヌルージュ。1番人気エスポワールはさらに3/4馬身差の3着に終わった。 寒の戻りの雪空の下、待ち焦がれた春が訪れた。上がり3ハロンに37秒8も要した道悪の根比べ。和田騎手に導かれ、フェアリーポルカが重賞初Vのゴールに飛び込んだ。 「欲しかった内枠が当たったし、レースもすごくいい目標(コントラチェック)が前にいて、いい形になった。道悪も小倉(愛知杯=4着)でそれなりに走れていたし、1800メートルのほうが切れると思っていた。全てがうまくいきました」 してやったりの鞍上にとって、重賞Vは意外にも一昨年9月のシリウスS(オメガパフューム)以来。「去年勝てなかったので」という照れ笑いにうれしさがにじみ出る。 そんな和田騎手と「“岩元ライン”で重賞を勝ててうれしい」と顔をほころばせたのが西村調教師。調教助手時代には和田騎手と同じ岩元厩舎に所属し、学んだ経験を愛馬の6度目の重賞挑戦で実らせた。「体調面に気を使う馬で、万全のデキとはなかなかならないけど、和田君もずっと『重賞を取れる』と言ってくれていたので」と満足そうにうなずく。 次走は未定だが、ヴィクトリアM(5月17日、東京、GI、芝1600メートル)も選択肢のひとつ。しなやかにスキルを磨いた妖精の舞いが、さらに上のステージで見られる日も遠くはなさそうだ。 (内海裕介) ◆団野騎手(リュヌルージュ2着)「ハンデが軽いので自分から動く競馬をしましたが、結果的に早く動きすぎてもったいなかったです。馬はオープンでもやれますね」 ◆M・デムーロ騎手(エスポワール3着)「4コーナーはいい感じで上がって、最後もよく頑張っていますよ。こんな馬場も得意だけど、きょうはすごく大変だった」 ◆柴田善騎手(デンコウアンジュ4着)「状態がすごくいい。スムーズなレースをして、直線もいい感じで脚を使っている。こんな馬場も苦にしないね」 ◆ルメール騎手(コントラチェック16着)「3~4コーナーまではよかったけど、直線は馬がやめていた。こんな馬場は全然駄目」★59年ぶり 中山競馬場の重賞が「雪」で行われたのは1961年3月26日のスプリングS以来。フェアリーポルカ 父ルーラーシップ、母フェアリーダンス、母の父アグネスタキオン。鹿毛の牝4歳。栗東・西村真幸厩舎所属。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。馬主は山本剛士氏。戦績9戦3勝。獲得賞金8359万4000円。重賞初勝利。中山牝馬Sは西村真幸調教師、和田竜二騎手ともに初勝利。馬名は「母名の一部+4分の2拍子の軽快な舞踏」。★14日中山11R「中山牝馬S」の着順&払戻金はこちら