第18回
ユニコーンステークス(16日、東京11R、GIII、3歳オープン国際、別定、ダ1600メートル、1着本賞金3400万円 =出走15頭)
戸崎圭太騎乗の3番人気
ベストウォーリアが中団から鋭く抜け出し、重賞初制覇を飾った。戸崎騎手にとっても、JRAに移籍後では初となる重賞V。タイム1分36秒0(重)。1馬身1/4差の2着に1番人気
サウンドリアーナが入り、3着は
サウンドトゥルーと
ケイアイレオーネが同着。2番人気
チャーリーブレイヴは8着に敗れた。
梅雨空の雲の隙間から光が差し込むように、
ベストウォーリアの末脚が馬群を切り裂き、重賞初Vを果たした。
「切れる脚はあるので折り合いだけを気をつけました。競馬が上手な馬だし、これからもっといいパフォーマンスを見せてくれると思います」
泥まみれの勝負服に汗まみれの顔。それでも
戸崎圭太騎手の表情は晴れやかだった。
1000メートル通過1分0秒6の遅いペースでも、中団馬群で折り合いをつけて直線へ。馬群の隙間に馬を突っ込むと、こじ開けるようにして抜け出した。
戸崎騎手は大井所属時代、JRAの重賞では2011年のGI
安田記念(
リアルインパクト)など3勝を挙げている。しかし、今年3月にJRAに移籍後は、勝ち星を量産する一方、重賞は未勝利だった。
「勝てる馬に乗せてもらっていたので、もっと早く(重賞を)勝たなくてはいけなかった。次は芝の重賞を勝ちたいですね」
中間は
ジェンティルドンナの調教パートナーとして併せ馬を行っていた
ベストウォーリア。古川慎司調教助手は「鍛えられましたかね」と笑みを見せ、「来週への弾みになります」と
宝塚記念に出走する
ジェンティルドンナにいい形でバトンを渡せたことを喜んだ。
今後は未定だが、ジャパンダートダービー(7月10日、大井、交流GI、ダ2000メートル)か
レパードS(8月4日、新潟、GIII、ダ1800メートル)が予想される。重賞ウイナーになった
ベストウォーリアと戸崎騎手のコンビが、ダート新世代を牽引していく。(柴田章利)
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