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【マイルCS 俺のチェックポイント】蛯名正義師が褒めて伸ばすレッドモンレーヴ スパルタ式教育は厳禁!

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【マイルCS 俺のチェックポイント】蛯名正義師が褒めて伸ばすレッドモンレーヴ スパルタ式教育は厳禁!

マイルCSの『俺のチェックポイント』3日目は、東京サンスポの片岡良典記者が登場。富士S2着のレッドモンレーヴに注目した。まだ気難しい面がある良血馬を、陣営がどのようにサポートしているのか。追い切りの内容や、関係者への入念な取材から探った。



取り上げたいのはレッドモンレーヴだ。祖母が女帝エアグルーヴで、GⅠを勝ってもまったく不思議はない超良血。前走・富士Sは外から豪快に末脚を伸ばして2着と好走した。ただ、いったん機嫌を損ねてしまうと、ダービー卿CT(7着)のように全力を出し切らないときがある。いかに気分良く走らせるか、陣営の工夫を探った。

注目の追い切りは、美浦Pコースでメリディアンローグ(2勝)を1馬身追走する形でスタート。直線は内に進路を取り、馬なりで余力十分に併入した。5ハロン69秒9(ラスト1ハロン11秒8)と全体のタイムこそ遅かったが、最後まで集中力を保った走りには好感が持てた。中間はWコースや坂路にも入れて、気分転換を図っている。


「(動きは)良かったと思います。この馬は気持ちが大事。楽しく、気持ちよく学校(レース)に向かってもらうように調教を続けてきました」と、トレーナーとしてのGⅠ初制覇を狙う蛯名正調教師は人間の子供のように例えて説明した。

モンレーヴは叱りつけると、敵意むき出しで反抗するタイプだそう。逆に、稽古でも実戦でも「頑張ったね、よくやった。やればできる!」とねぎらうと、やる気になるという。昭和のスパルタ式は厳禁。陣営は決して怒らずに褒めて伸ばす〝ゆとり教育〟で、能力を最大限に引き出そうとしているのだ。

調教後は厩舎に足を運び、担当の本間厩務員を直撃。かつて日本ダービーレイデオロも担当した腕利きは、「普段はわがままでも競馬ではちゃんと走るし、基本的には頭がいい。ゴールまで走れば『終わりでしょ』というのも理解している。毎回、頑張ってくれるけど、まだ本気で走っていない感じもするんですよね」と話してくれた。

まだ本気じゃないのにこの好成績。目覚めれば、GⅠでも勝ち負けになるはずだ。富士Sは週初めの予想で◎にしていたが、最終的に△まで評価を下げて大失敗してしまった。今後の雰囲気や取材の感触次第では、本命に抜擢(ばってき)することも考えたい。(片岡良典)

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