第49回
小倉記念(4日、小倉11R、GIII、3歳上オープン国際(特指)、ハンデ、芝2000メートル、1着本賞金4000万円 =出走15頭)サマー2000シリーズ第3戦は、
武豊騎乗の3番人気
メイショウナルトが早め先頭で押し切り、1分57秒1(稍重)のコースレコードで重賞初制覇を達成した。次走は未定だが、かつてのクラシック候補が5歳夏についに本格化した。1馬身1/4差の2着は5番人気の
ラブリーデイ。1番人気の
マイネルラクリマは3着だった。
時折、雨が降る小倉で、明るいユタカスマイルが弾けた。馬上で何度もガッツポーズ。
武豊騎手が、どん底からはい上がってきた
メイショウナルトに初めての重賞タイトルをもたらした。
「完ぺきなレースだったね。(仕掛けるタイミングが)少し早いかなと思ったけど、思い切って勝負したら、1頭分だけスペースが空いた。ドンピシャだったね」
メイショウサミットが大逃げする中、離れた好位を追走。3コーナーで一気に動いた。スパートを開始し、下がってきたサミットと2番手
タムロスカイとの間を縫うようにして先頭へ。後続に付け入る隙を与えずにゴールを駆け抜けた。勝ちタイム1分57秒1は、昨年7月の国東特別でハワイアンウインドがマークした従来のコースレコードを0秒1上回った。
出走15頭の誘導馬を務めたのは14歳の牡馬
メイショウカイドウ。ユタカにとって、2004年、05年の
小倉記念で連覇に導いた思い出の馬だ。
メイショウナルトが2走前に1000万下の三田特別を勝った直後、ユタカは陣営に
小倉記念参戦を進言。まだ1600万下の身で、当初は除外対象の19番目だったが、賞金上位馬の回避で出走がかなうツキも。
デイリー杯2歳S3着など、3歳春まではクラシック候補。気性難のため軌道に乗れなかったが、昨年にセン馬となったことが転機となり、今春の復帰後は500万下、1000万下と連勝。重賞初勝利もあげた。
ユタカはこれでサマージョッキーズシリーズの首位に浮上。「(優勝は)もちろん狙っていきたい。いい夏にしたいね」。競馬界の第一人者はこの夏の主役も譲らない。 (川端亮平)
★4日小倉11R「
小倉記念」の着順・払戻金はこちら
メイショウナルト 父
ハーツクライ、母スターペスミツコ、母の父カーネギー。鹿毛のセン5歳。栗東・
武田博厩舎所属。北海道浦河町・鎌田正嗣氏の生産馬で、馬主は松本好雄氏。戦績18戦5勝。獲得賞金は1億810万4000円。重賞初勝利。
小倉記念は
武田博調教師は初勝利。
武豊騎手は2004年、05年の
メイショウカイドウに次ぐ3勝目。