にしのけいご
ジャンヌ
第3回アルテミスステークス(1日、東京11R、GIII、2歳オープン牝馬国際(指)、馬齢、芝1600メートル、1着本賞金2800万円=出走17頭)3番手から抜け出した、横山典弘騎乗の9番人気ココロノアイが、猛然と追い込んだ1番人気レッツゴードンキをハナ差で退け、未勝利に次ぐ連勝を飾った。タイム1分34秒4(稍重)。今後は2歳女王決定戦、阪神ジュベナイルフィリーズ(12月14日、阪神、GI、芝1600メートル)が目標になる。3着には11番人気のトーセンラークが入った。 ど根性で府中の長い直線を乗り切った。世代最初の牝馬重賞を制したのはココロノアイ。残り1ハロンで先頭に立つと、1番人気レッツゴードンキの猛追をハナ差封じた。 「ヤンチャ娘にてこずらされたね。気持ちが前向きで、道中はもっていかれてコントロール不能になったが、最後までよく我慢してくれた」 気性の激しさは父ステイゴールド譲りか。名手・横山典騎手も苦笑いを浮かべて振り返る。 出負けして最後方からになったが、200メートル走ったところで早くもエキサイト。一気に3番手まで上がってしまった。普通の馬ならここでジ・エンドだが、この馬は違った。道中のロスをものともせず、力で強引に押し切ってみせた。「酒井牧場の馬で勝ててうれしいね」。横山典騎手はコンビを組んで交流重賞を勝ちまくったホクトベガと同じ生産牧場から新たなスター候補の誕生を喜んだ。 この後は順調なら阪神JFの予定。「(2400メートルの)オークスでも通用するスタミナがある。きょうはそれで押し切ってくれた。あとは気持ち良く走れるように調整していきたい」と尾関調教師。粗削りだが、ココロノアイはとてつもない可能性を秘めている。 (板津雄志)ココロノアイ 父ステイゴールド、母ビューティソング、母の父デインヒル。鹿毛の牝2歳。美浦・尾関知人厩舎所属。北海道浦河町・酒井牧場の生産馬。馬主は(有)酒井牧場。戦績3戦2勝。獲得賞金は3643万7000円。重賞初勝利。アルテミスSは、尾関知人調教師、横山典弘騎手ともに初勝利。馬名の意味は心の愛。