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中京記念の追い切りが19日、栗東トレセンで行われた。米子S4着のウイングレイテストは、CWコースで松岡騎手を背に鋭い伸びを披露。美浦トレセンの坂路が工事中で使えないため、栗東にやってきた。滞在効果は抜群で、重賞初制覇へ向けて機は熟した。
「先週は輸送で体が減っていたので、軽めにやりました。きょうはしっかりやりたかった。予定通りですね」
2週連続で美浦から駆け付けた鞍上が、手応えを伝えた。追い切りは他厩舎のザゴート(3歳未勝利)と併せ馬。序盤は大きく追走し、ゆったりとしたペースを刻む。手応え十分に直線へ向き、内に進路を切り替えると一気にトップギアへ。シャープな伸びを見せ、パートナーを並ぶ間もなくかわして6ハロン80秒9─11秒3をマークし、3馬身先着した。「先週(同86秒6─11秒5)が10点中7点としたら、今週は9点ぐらい。かなりいいと思いますよ」と状態面に太鼓判を押した。
美浦の坂路が改修工事中のため、7月9日に栗東トレセンへ入厩。来た当初は環境の変化に戸惑い「そわそわして(カイバを)完食はするんですけど、食いのいい馬が細かったです。ナーバスになっていましたね」と木場迫助手はいう。それでも坂路へ向かう際にアップダウンの激しい逍遥馬道を歩いたことで「体もほぐれ、厩舎周りの運動でも体が使えていますね。すごくいいと思います」と滞在効果を実感する。松岡騎手も「坂路を使ったことで、背中の緩さも取れています」とうなずく。
デイリー杯2歳S2着、ニュージーランドT3着と重賞でも上位争いしたことがある素質馬。松岡騎手は「能力は高い。行く馬がいれば控えてもいいし、誰も行かなかったらいってもいい。左回りのマイルは問題ないですし、ハンデ57キロも妥当じゃないですか」と色気十分。尾張で悲願の重賞初制覇を狙う。(長田良三)