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大学1年の秋。サークルの次期新代表に指名された友人Sはいつになく弱気だった。
以前このコラムで紹介した大学生の一気飲み対決「ヤングファイト」で我々の大将を務め無敗を誇った彼だが、酒ではなく組織の代表を任されたことで弱気になっていたのだ。そこで先鋒の私と次鋒のKで彼を元気づけようと3人で飲みに来たのだ。
「良いか?代表なんてのは言ってみれば飾りよ。水槽の中の岩みたいなもんだ。俺たち他のメンバーは魚。水槽の中の岩が何かするか?何にもしないだろ?ただデーンと構えてそこにあるだけだ。岩はそれで良いんだ。動くのは俺たち魚の方よ。」 私が言うと既に飲み過ぎてコンニャクみたいになったKが合いの手を入れる。 「そう、お前はいるだけ!」
Sは目を丸くしながら答えた。 「…良く分からないが要するに俺は何もしなくて良いのか?」 「そう、お前はヤングファイトの大将として誰よりも速く飲めばいい。仕事はそれだけ!」 再びKがグニャグニャしながら合いの手を入れる。 「そう!お前はバッタバッタ敵をなぎ倒せば良い!余計なことはしない!」
「…なんで俺は何にもしなくて良いんだ?」 どこか納得いかない表情でSが訊ねる。 「当たり前だろ?水槽の中の岩が動いたらどうなる?魚はみんなパニックだ。岩ってのはそこにあることに意味があるんだ。岩が無い水槽はただの真四角の箱よ。そんなんじゃ面白くない。だから岩があるのよ。けど岩は動いちゃいけないの。分かるかなぁ?」私が答える。
Sは複雑な表情をしていたがやがて吹っ切れた様に言った。 「そうか…つまり俺は何もしなくて良いんだな?」 私とKはニヤリと目を合わせた。
2人の説得がSに響いたか響かなかったか分からぬが、ともあれSは無事に代表に収まり、翌年後輩にその座を引き継ぐまで本当に何もすることなく、その任期を全うした(笑)。
組織には役割が無くても「いること」で安心感を与える人が存在する。そして競馬にも勝ち負けに関係なく「その場にいた」ことが重要なレースがある。今週メインのアメリカジョッキークラブカップは正に「あるレースにいたこと」が大きな意味を持つレース。では格言を紹介しよう。
曰く「AJCCはクラシックに出ただけの馬を狙え」。
たとえば2020年の優勝馬ブラストワンピースはダービー5着、菊花賞4着。好走するも馬券的にはビリと何ら変わらない“出ただけ”の馬だった。また同年2着のステイフーリッシュもダービー10着、菊花賞11着。2021年2着のヴェルトライゼンデも、ダービーこそ3着だったが皐月賞は8着、菊花賞は7着。昨年2着のマイネルファンロンも皐月賞13着だった。
ガイアフォースは菊花賞8着。大敗したがここで1番人気だったこと、更にAJCCと同条件のセントライト記念を勝っているのは大きく、格言にピッタリの馬だ。クラシックは出ただけで終わってしまったが、ここから先はS顔負けのスピードでターフを賑わせてほしい。ヤングファイトだ!
(文:のら~り)
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