山口吉野
佐藤洋一郎
導師嵐山
3月19日の中山10R・千葉ステークス(4歳以上オープン、ダート1200メートル、ハンデ、16頭立て)は、1番人気で岩田康誠騎手とコンビを組んだハンデ56キロのスズカコテキタイ(牡4歳、美浦・奥村武厩舎)が5番手追走から鋭く差し切って4連勝。初のオープン勝ちを決めた。タイムは1分9秒3(重)。1馬身差の2着は逃げ粘ったテイエムトッキュウ(2番人気)。さらにクビ差の3着には2番手追走から食い下がったワルツフォーラン(8番人気)が入った。外のワルツフォーランが好スタートを切ったが、内から二の脚を生かしてテイエムトッキュウがハナに立つ。3番手にはアイオライトとオーロラテソーロが併走。人気のスズカコテキタイは5番手の外で、内マイネルジェロディと並ぶ形となった。テイエムトッキュウが軽快に逃げて直線に向き、そのまま粘り込みを図ったが、エンジンがかかったスズカコテキタイがみるみるうちに迫って差し切り。中山ダート1200メートルで1勝クラスから4連勝という離れ業をやってのけた。後方待機勢は伸び切れず、2、3着には先行した2頭が粘り込んだ。これが初コンビだった岩田康誠騎手は「スタート、道中、しまい良しで言うことない。4頭分くらい外を回す無難なレースをしてもこの強さ。脚は最後まで鈍らなかったし、もっと強い勝ち方もできる。まだまだ(上のレベルに)いける」とべた褒め。奥村武調教師も「1回使って順調に順調に良くなっていたけど、想像以上の勝ち方でした。ここまでの3連勝がすべて1分11秒台だったけど、速い時計にも対応できたので心配がなくなりましたね。外を回しても楽な感じで勝ってくれた。暑いのがあまり良くない馬なので春シーズンにどれだけ使えるかだけど、今秋のJBCスプリントは大井開催なのでそこを目指せるようになるといいね」と強い勝ちっぷりに感心していた。千葉Sを制したスズカコテキタイは、父ディスクリートキャット、母コテキタイ、母の父サウスヴィグラスという血統。通算成績は15戦5勝となった。