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中央競馬ニュース
夏競馬もいよいよラスト。札幌も今週に入って一気に涼しくなった。北海道開催のラスト重賞を飾るのは札幌２歳Ｓ。かなりの好素材が集まっており、取材をしていても各陣営の気合の入りようをひしひしと感じる。３０日の最終追い切りを終え、特に陣営のトーンが高かった素質馬を４頭紹介する。
まず１頭目は最も注目を集めるガイアメンテだ。最終追い切りは札幌芝コースで２頭併せ。馬なりのまま外めを力強く駆け、５ハロン６５秒６－１１秒４をマークした。同じく出走予定の僚馬ウールデュボヌールに併入ながら手応えは優勢。またがった武豊騎手は「相変わらずいい動きでしたね。走りは古馬みたい。いい馬ですし、素質を感じます」とポテンシャルを絶賛した。
６日札幌の新馬戦（芝１８００メートル）は抑えきれないほどの手応えで２番手につけ、直線は促す程度で２馬身差の完勝。「パドックでまず馬体を見て『うわー、いいなあ』と思って、またがってさらに『いいなあ』と。レースの内容も良かったし、将来性を感じますね」と名手をうならせるほどの素質を秘めている。「僕がこれだけ函館、札幌にフルでいたのは初めてかも。夏はこの馬で締めくくりたいね」とレジェンドも力が入っている。
併せたウールデュボヌールには荻野琢騎手（レースはルメール騎手）がまたがり５ハロン６６秒０－１１秒４。新馬戦の前にも調教をつけていた荻野琢騎手は、「キャンターの一歩目から『何これ！？』と思うくらいの重厚感。こんな２歳馬に乗ったことがないほど。走りやフィジカルはかなりのものがありますね」とべた褒め。「安定感もすごいし、雰囲気がありますね」と話しており、奥の深そうな一頭だ。
続いてはパワーホール。最終追い切りは札幌芝コースで整える程度だったが、昆調教師は「そんなに強い調教はいらないので、反応や雰囲気を確かめた」と意図を説明した。７月３０日札幌の芝１８００メートル戦では逃げて上がり３ハロン最速をマークしており、レースラップもラスト２ハロンは１１秒２－１１秒１と加速。指揮官は「最後１００メートルくらい流しているし、追えば（ラスト１ハロン）１０秒台は出ていた。１発目のゲート試験から『抜けているな』と感じたし、これだけの素材はなかなかいないよ。自分も久しぶりなくらい」とＧⅠ・ＪｐｎⅠ合わせて６勝の名トレーナーも舌を巻くレベル。「今の時点では何も注文がないほど完成度が高い。いい結果を出せれば」と期待満点だ。
妙味がありそうなのはマーゴットソラーレだ。３０日は札幌芝コースで５ハロン６３秒７－１１秒９をマークし、中ウエスタンダンテ（新馬）に３馬身先着、外タイキラフター（１勝）に併入した。またがった佐々木騎手は「芝に入れたことで、１週前に比べて動きがガラッと変わりましたね。トップスピードを持続できるのが強み。スパッと切れる感じではないので、ポジションを取りに行ってもいいかな」と積極策を示唆すると、伊坂調教師も「反応、バランス、ハミ受け全て良くなっているし、上積みしか感じられない。初戦も同じ日の１勝クラスと同じ勝ち時計（１分５１秒０）だったし、そこで下した相手（９着レーヴジーニアル、１１着バロン）も次走で勝ち上がっていてメンバーレベルも高かった。前々で消耗戦に持ち込めれば、勝機は十分ある」と一発を狙っている。（綿越亮介）
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