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【日本ダービー】サートゥルナーリア、無敗2冠へ

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【日本ダービー】サートゥルナーリア、無敗2冠へ

 さあダービーウイークだ!! 日本ダービー(GI、芝2400メートル)が26日、東京競馬場で行われる。4戦4勝の皐月賞馬サートゥルナーリアを管理する角居勝彦調教師(55)=栗東=に、競馬リポーターの大恵陽子が直撃インタビュー。史上7頭目となる無敗の2冠馬へ-。厩舎ゆかりの血統馬で臨む思いなど、2007年にウオッカでダービーを制した名トレーナーの胸中に迫った。

 大恵 皐月賞は、最後の直線で内にヨレながらも勝利しました。

 角居 (約3カ月ぶりで)不安はありましたが、いい状態でした。ただ、これまで仕上がっている馬と叩き合いになることがなかったので、精神的なものでヨレたのかもしれません。

 大恵 年明け初戦が皐月賞というローテーションはダービーを見据えてのものですか。

 角居 そうですね。(オーナーサイドと)ダービーを必勝でいくのであれば、そこまでに2回も輸送するのはどうかとなったので。

 大恵 母のシーザリオ(※1)、その子供も管理されています。

 角居 シーザリオは種馬のいいところを出すお母さんで、きょうだいで似ているのは、新馬戦を勝って自分でちゃんとクラシックに乗るところ。あまり調教師を必要としていない(笑)。

 大恵 いえいえ。サートゥルはロードカナロアが出ていると。

 角居 そうですね。スピードがあって、アーモンドアイのように距離の融通も利く感じです。

 大恵 兄のエピファネイア(※2)とはタイプが違いますか。

 角居 全然、力みがないですからね。そのあたりで距離はもつんじゃないかと思います。

 大恵 先ほど、馬房を見せてもらったときもおとなしかったです。

 角居 追い切り後は目が血走っている子もいるんですが、穏やかですね。全ての競走馬がこうはいきませんけどね。調教に出て行くときだけはうれしそうで、元気よく出て行きます。

 大恵 規格外の速さを持っていますね。

 角居 完歩(歩幅)が大きくて、普段の調教のラップも計算が狂ってくるようなフォーム。見ていてそう思うくらいだから、乗っている側はもっとそうでしょう。

 大恵 他に強さの秘けつは。

 角居 体幹がしっかりしていて、あまり痛いところが出てこない。バランスが崩れると、ミスステップひとつでどこかを傷めてきますから。

 大恵 ルメール騎手が騎乗停止。レーン騎手に乗り替わります。

 角居 (25歳と)若いのにうまいと思います。こちらからは、オーストラリアは1200メートルのレースが多いので、普段の倍走りますよ、と(笑)。

 大恵 10年に皐月賞を勝って臨んだヴィクトワールピサ(3着)に続く1番人気馬での出走になりそうですね。

 角居 プレッシャーだけです(笑)。最後のバトンを受け継いだ者として、重責を感じています。(ヴィクトワールピサは)1番人気で取りに行きたい気持ちが強かったような気がしますね。平常心で戦えるように頑張ります。

 大恵 勝てば、無敗のダービー馬です。

 角居 負けずにここまできて、ワクワクするようなパフォーマンスを見せてきての、ダービーへのチャレンジ。応援に来ていただければ、うれしいです。

 大恵 角居調教師にとって、ダービーとは。

 角居 ホースマンなら誰もが憧れて目指すレースです。華やかで、緊張感が漂うパドックを経験するとゾクゾクしますね。あのステージに馬を立たせるのはホースマンの名誉だと思います。

 大恵 海外のビッグレースとはまた違うものですか。

 角居 海外は何を負かせばいいというのはなくて、自分との戦い、馬作りを極めるという部分。ダービーは対戦相手も、生産者も、厩務員さんから助手さんまで顔が見えますから、うれしいような苦しいようなところがあります。だからこそ、より勝ちたいのかもしれないし、そこに重みも出てくると思います。

 大恵 角居厩舎のダービーといえば2007年に勝ったウオッカです。牝馬で64年ぶりの快挙でした。当時の心境は。

 角居 本来、ダービーというのは種馬を選定するレース。周りからは「牝馬は種馬になれないぞ」と言われていましたから。(最後の直線で)集団から飛び出したときには、これでみんなに合わせる顔があるなあと思いましたね。

 大恵 サートゥルナーリアとの夢や目標はありますか。

 角居 けがをさせないようにして、ちゃんと繁殖にかえすことだと思っています。もうGIタイトルを2つ取っていますからね。

 大恵 凱旋門賞(10月6日、パリロンシャン、仏GI、芝2400メートル)も登録済みです。

 角居 ダービーで勝ち負けすればチャンスのある1頭になるかなと思います。



 ※1シーザリオ 2004年12月にデビュー。05年にオークスとアメリカンオークスを制覇し、同年の最優秀3歳牝馬などを受賞した。通算6戦5勝。

 ※2エピファネイア シーザリオの3番仔で、父はシンボリクリスエス。2013年は皐月賞2着、日本ダービー2着で、菊花賞でGI初制覇。14年ジャパンCも制した。通算14戦6勝。

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