とぅっけ
きいいろ
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第46回函館記念(25日、函館9R、GIII、3歳上オープン国際、ハンデ、芝2000メートル、1着本賞金4300万円、サマー2000シリーズ第2戦=出走16頭)好位から早めに抜け出した2番人気マイネルスターリーが、3馬身1/2差の圧勝。札幌芝5勝の洋芝巧者が、初の函館でも洋芝適性を存分に発揮して重賞初Vを飾った。タイム1分58秒5(良)。3年連続で香港リーディングジョッキーのダグラス・ホワイト騎手(38)=南アフリカ出身=は、今回の短期免許を取得した最初の週で早くも重賞V。初コンビで息の合った面を見せた人馬が、サマー2000シリーズの主役に躍り出た。 涼しい夏の北海道と、大好きな洋芝。そして頼れる相棒を手に入れたマイネルスターリーが、重賞未勝利馬と思えない圧勝劇を演じた。これで全7勝中6勝が夏の北海道シリーズ。この週から短期免許を取得した香港の名手、ダグラス・ホワイト騎手が、3馬身1/2差の余裕のVを振り返る。 「ビデオを見て研究したら、スタートが悪い時は成績が悪かった。今回はスタートが良くて、乗り難しいこともなく、思ったように頑張ってくれました」 カギのスタートを集中して五分で出ると、好位を追走。“これまでより前で競馬をしたい”という作戦も、加用正調教師の考えと一致していた。早めにバテた先行馬をさばくと、積極的に先頭に立つ。力の要る洋芝の良馬場は、スターリーにはベストの舞台。すべてがかみ合った人馬が、文句なしの勝利を飾った。 「よほど洋芝が合うんでしょうね。降着(小倉大賞典2位入線→5着)でリズムを崩しましたが、勝つ時はこんなものかというほど。憂さを晴らす勝ちっぷりでした」 加用師も舌を巻くほどの内容。函館は初参戦だったが、札幌5勝の洋芝巧者で「涼しい気候と洋芝、そして騎手とすべてが一致した」と師も条件が揃ったことを認める。 Vの請負人ホワイトは土曜小倉、日曜函館というハードな移動にもかかわらず、土日で3勝をマーク。「日本にずっと来たかったし、重賞を勝てて満足。これからも、もっともっと勝ち星を増やしたい」と意気込む香港のリーディング男は、寿司が大好物という大の北海道びいきだ。重賞も04年函館2歳S(アンブロワーズ)に次ぎ函館で2勝目。次走の札幌記念(8月22日、札幌、GII、芝2000メートル)でもホワイトが手綱を取る予定だ。 「実際に5勝しているし、函館より乗りやすいと思います」とトレーナーは重賞連覇を見据える。もちろん、サマー2000シリーズの王者も有望。今年の夏の北海道が、マイネルスターリー一色に染まりそうな予感だ。(黒田栄一郎)