いっくん
岡村信将
ウマニティ重賞攻略チームが、毎週末の重賞をあらゆる切り口で考察!今回は七夕賞・馬場の有利不利、教えます! をお届けします! 土曜日の福島芝のレース結果、近年の七夕賞の結果をもとに、馬場や血統のバイアスを考察していきます。予想の際にお役立てください。 福島競馬場は開催2週目。この中間は月曜日から火曜日にかけて29.5ミリの雨量を記録。その後も終日晴れの日はなかった。JRA発表の9日朝における測定クッション値は8.4。前週土曜日の朝が8.7だったので、軟らかい方向に推移している。 開幕週は雨の影響がない開催だったが、既に馬場には傷みが出始めている。ただし、4分どころから内ラチ沿いまで同程度の傷み方。ゆえに、前週とは質こそ若干異なるものの、結果的に経済コースを通る馬が恵まれやすいコンディションだった。 七夕賞と同じ芝2000mで行われた10R・猪苗代特別(2勝クラス)の決着時計は2分1秒8。湿り気のある状態にしても、開幕2週目の良馬場(JRA発表)とすれば平凡なタイム。上がりも要しており、時計の出づらい馬場状態だったと推察される。 芝競走8鞍における勝ち馬の最終4角通過順位は1、1、1、5、3、4、2、1番手。3着以内の多くを4角5番手以内の馬で占めている。反面、4角7番手以降から馬券に絡んだ馬は、いずれも条件戦のレースだった。つまり、クラスが上がれば待機勢でも上位進出可能な馬場とみて差し支えない。 枠順については、さほど偏りがない印象。馬番でみると小さめの数字が活躍しているように思えるが、1800~2000m戦5鞍の3着以内馬15頭のうち9頭が7番より外。2ケタ番も4頭絡んでいる。中距離戦に限れば、立ち回り次第で大きい馬番を引いた馬にもチャンスがある。その点は念頭に置くべきだろう。 日曜日開催中の予報は曇。雨が降れば内寄りの傷みが進み、内枠勢および経済コースを通る馬の優位性が減る可能性もある。馬場に深刻な影響を与えるほどの雨がないとしても、それはそれで土曜日と似たような傾向に落ち着きそうだ。 ゆえに、芝2000mで行われる七夕賞に関しては、過度の内枠依存は危険のように思える。かといって、外枠断然有利の状況に一転するとも考えづらい。従って、枠順ベースで選ぶのであれば、内過ぎず外過ぎずの3~6枠あたりが適当ではないか。 血統的には近年の七夕賞を参考にすると、サンデーサイレンス内包馬が堅調。過去5年の2着以内全馬が該当する。なかでも、ノーザンダンサー系やロベルト系、キングマンボ系の種牡馬を、父または母の父に擁する馬の好走頻度が高い。該当馬は今年も要注目といえよう。 また、芝2000mの重賞において4着以内、もしくは芝2000mのオープン特別で3着以内の経験を持つ馬が存在感を発揮しているのも特徴的。過去5年の1~2着馬は、いずれもこの条件をクリアしている。血統面と合わせて頭に入れておきたい傾向だ。 今回の出走メンバーで、血統面と先述した馬場傾向(3~6枠)の要点をともに満たしているのは、⑥ヒートオンビート、⑪アンティシペイト、⑫モズナガレボシ。よって当欄では、この3頭を連軸候補として推奨する。 【馬場予想からの注目馬】 ⑥ヒートオンビート ⑪アンティシペイト ⑫モズナガレボシ