当企画のコンセプトにつきましては、
コチラにてご確認ください。今週も“勝ち逃げ馬券師”新良武志氏に、注目の乗り替わりをピックアップしてもらいます。
※データは2020年以降の結果をもとに集計
編集部(以下、編) 先週は3日間開催でしたが、あえて結果を振り返らないことにします。
新良(以下、新) 申し訳ない。そのひと言です。気持ちを切り替えます。
編 そうですね。前向きにいきましょう。今週こそは、絶好調だった夏競馬の勢いを取り戻してくれることに期待しております。
新 そうなれるように全力を尽くします。
編 よろしくお願いします。今週は通常モードで土日の2日間開催。土曜日に重賞は組まれていません。ターゲットとなるレースを教えてください。先週の土曜日はメイン以外を取り上げていましたが……。
新 今週は捻らずにメインを攻めます。中山のながつきSです。
編 わかりました。では、狙い目となる乗り替わりを教えてください。
新
木幡巧也騎手から
津村明秀騎手に乗り替わる⑦
ファイアランスに注目しています。
編 なかなか渋めのラインでの乗り替わりですね。どのあたりが推奨根拠になりますか?
新 久々にこの馬の手綱をとる津村騎手との相性の良さですね。
編 戦績を振り返ると、これまで3回騎乗して2着が2回。勝利こそありませんが、連対率66.7%は確かに優秀ですね。
新 はい。この馬は転厩して現在は関西馬ですが、もともともは関東馬で、その当時に津村騎手が乗る機会がありました。そこで好結果を残しているんですよね。
編 なるほど。そういうことだったんですね。
新 オープンに上がってからは鞍上を固定できず、掲示板に載ることもできていません。そんな状況だからこそ、かつていい競馬を経験しているコンビに戻して、浮上するキッカケをつかんでもらいたいという、陣営の狙いがあるのではないでしょうか。
編 確かに、その可能性はありそうですね。
新 ただ、私が注目しているのは、2着になった2回の競馬ではなく、津村騎手が騎乗して16着に大敗した2年前の市川Sなんです。
編 え? 大敗したレースに注目とはどういうことでしょう。
新 このレースは無理に先行した結果、最後に脚がなくなった格好で敗れました。おそらく津村騎手は、気分よく走らせれば終いの脚が使えることを痛感したはずです。だから今回は、この馬の持ち味を活かせるように、控える競馬を選択するのではないかと。
編 失敗があったからこそ、それを糧にして今回に活かしてくるとみているわけですね。。
新 はい。終いの競馬に徹すれば、6走前の室町Sのようにオープンクラスでも最速の上がりを繰り出せる馬なんです。津村騎手には開き直って騎乗してほしいですね。
編 道中でどこまで脚を溜めることができるかが見ものですね。
新
ファイアランスは中山ダートを得意にしていて、【2-3-1-1】という抜群の安定感を誇ります。得意の中山、馬の特徴を理解している鞍上への手戻り、外を回しやすい7番ゲートと、プラス要素が揃いました。
編 おお、これは楽しみになってきました(笑)。
新 さらに、津村騎手は良馬場よりも道悪のほうがハッスルするタイプなので、週末の雨が土曜日まで残れば、評価を3割増しくらいにしてもいいのではないでしょうか。
編 近走成績がパッとしないので、まったく人気はないと思います。
新 大穴なので、さすがに軸推奨はできませんが、ヒモには必ず加えておきたい1頭です。アタマまで突き抜けて、大波乱を演出するシーンに期待しましょう。
★その他の注目乗り替わり★
阪神11R ⑨
ジゲン(
団野大成→
松山弘平)
中山12R ⑨
ジャルジェ(
坂井瑠星→ルメール)
阪神12R ⑥
ショーモン(
鮫島克駿→
松山弘平)
【プロフィール】
新良武志(しんら・たけし)
かつてはどこにでもいる競馬ファンの1人だったが、データベースソフト【TARGET】との出合いを経て、眠っていた馬券師としての素質が開花。騎手・種牡馬にウマニティU指数を組み合わせた独自のデータ活用術を考案し、常勝スタイルを確立させる。2015年秋にメディアデビュー。雑誌、WEBを中心に精力的に予想家活動を行っている。著書に『毎日コツコツ勝ち逃げリーマン馬券術』(ベストセラーズ)、『ジョッキー未来予測2019』(秀和システム)。