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全日本2歳優駿の前哨戦となる兵庫ジュニアグランプリ。2歳最初のGⅢ・エーデルワイス賞は、過去10年で過去10年で地方馬が7勝2着7回と優勢。次のGⅢ・JBC2歳優駿は地方馬が1着4回、2着は6回とほぼ五分五分(2012年~2021年終了現在)。しかし、3度目の兵庫ジュニアグランプリとなると、過去10年で地方馬が1着が1回2着1回と中央馬との逆転現象が起こる。
なぜ、このタイミングで逆転現象が起こるのかというと、JRAでは秋になるとダートの1勝クラスが行われるようになり、中央勢もある程度のキャリアを積むことが出来るからだ。キャリアを何戦も積んで大きな上積みが見込めない地方馬と、キャリアの浅い時点で2勝した中央馬の対戦図式になれば、後者に軍配が上がることがほとんど。競走馬はデビューしてから5戦目くらいまではレースに慣れて、大きな上昇を見せるからだろう。
実際に過去10年の中央の優勝馬を見ても、2011年こそ前走2勝クラスで2着のゴーイングパワーが勝利しているが、同馬はこのレースが初ダートだった馬。それ以外は全て2勝馬が制している。2着馬もほぼ2勝馬で、1勝馬で2着だったのは、2017年のアスターソードと2020年のレディバグのみ。ただし、2017年は中央のダート2勝馬がこのレースの優勝馬ハヤブサマカオーの1頭しか出走していなかった年だった。
遡れば2008年に1戦1勝馬のアースリヴィングが2着したことがあるが、同馬は新馬戦で9馬身(1.5秒差)の圧勝を収めていた馬。2020年の2着馬はレディバグも1戦1勝馬で、新馬戦で5馬身差(0.8秒差)の圧勝を収めており、1勝馬でも初ダートや新馬戦を圧勝した馬ならば連対する場合もあるが、基本的には2勝馬が有力ということ。
ゴーイングパワーのように今回が初ダートの馬が優勝する場合もあるが、これは走らせてみなければわからない面もあるのも否めない。実際に2016年にアズールムーンが「フットワークがダート向き」などと評価され、1番人気に支持されたが、5着に敗れたこともあることを考えると、本命候補には向かないだろう。
また、前走ダートの1勝クラスで2着だった馬もこのレースでは不振で、過去10年では3着が精一杯という状況下。このタイプはそれなりに人気になるが、点数を絞りたければ消してしまうのもひとつの手段かもしれない。
本命候補にはやっぱり、前走1勝クラスの勝ち馬がお薦め。その中でも最有力なのは、オキザリス賞やなでしこ賞など、前走ダ1400mの特別戦を勝利している馬だ。その成績はオキザリス賞が東京ダ1400m戦として2013年度に復活して以降、なでしこ賞が京都ダ1400m戦として2014年度に復活して以降、【4・3・1・0】と複勝率100%だ。
1着の該当馬は、2015年のサウンドスカイ、2017年のハヤブサマカオー、2018年のデルマルーヴル、2019年のテイエムサウスダン。2着の該当馬は、2016年のハングリーベン、2018年のオルトグラフ、2019年のメイショウテンスイ。3着の該当馬は、2020年のゼンノアンジュだ。
また、このレースは比較的本命サイドで決着していることが多いが、前走1勝クラスを勝利した馬がこのレースで敗れることによって、高配当が発生している。特に2014年は、キャプテンシップの凡走によって、馬複3万2290円(3連単60万3300円)の大波乱となった。前走500万下の勝ち馬が信頼するに足りないようであれば、いっそ波乱に賭けてみるのも悪くない。
中央の2勝馬が凡走した場合にはいくらでも荒れようがあるが、そういう場合には地方馬がよく穴を開けているのがポイント。キャプテンシップが凡走した2014年のワン、ツーを決めたのも浦和のジャジャウマナラシ(7番人気)と門別のオヤコダカ(6番人気)だった。
また、芝のレースで2勝のアズールムーンが凡走した2016年も、勝ったのは門別のロードジュレップ(6番人気)。これらの共通項は、地方のオープン以上のレースで連対実績があることと、前走で3角2番手以内の勝ちに行くレースをしていること。そういう地方馬の一発には注意しよう。
まとめるとこうなる!
●本命候補
・前走、オキザリス賞かなでしこ賞を勝利した馬。
●穴馬候補
・地方のオープン以上のレースで連対実績がある馬。
(前走で3角2番手以内が条件)
●2着以内は消し
・前走で中央の未勝利戦に出走か1勝クラスで2着以下だった1勝馬(今回が初ダートの馬を除く)
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