中央競馬ニュース

【ホープフルS】今村聖奈騎手がスカパラダイスでGⅠ初騎乗 快進撃イヤー締めの晴れ舞台

 0   2   1,195
シェアする  x facebook LINEで送る
【ホープフルS】今村聖奈騎手がスカパラダイスでGⅠ初騎乗 快進撃イヤー締めの晴れ舞台

今年のJRA・GⅠ最終戦、ホープフルSの枠順が26日、確定した。新人の今村聖奈騎手(19)=栗東・寺島良厩舎=は、❽枠⑯番スカパラダイスとのコンビで初めてのGⅠに挑む。重賞初騎乗勝利など、女性騎手の記録を次々と塗り替えたデビュー年の集大成となる大一番。1年目でのGⅠ初騎乗勝利となれば、1984年のグレード制導入後では史上初の快挙だ。



全力で駆け抜けた1年間のすべてをぶつける。スカパラダイスと臨む初めてのGⅠ舞台。2022年のJRA開催最終日につかんだビッグチャンスだ。中央競馬のニューヒロイン、今村騎手の言葉は自然と熱を帯びる。

「GⅠは乗りたくても乗れない舞台です。結果で恩返しをするために、少しでもパラダイスと一緒にいいレースができるように頑張りたいです」


自厩舎に所属するパートナーとは、8月に小倉芝2000メートルのデビュー戦でコンビを組んで3馬身差V。続く野路菊S(6着)でも手綱を取った。22日の追い切りにもまたがって「乗り味が良くて性格もいいです。体つきも競走馬らしくなって、いい筋肉がついてきているなと思います」と好感触をつかんでいる。

3月5日にデビューして51勝をマーク(26日現在)し、藤田菜七子騎手が保持していたJRA女性ジョッキーの年間最多勝記録(19年の43勝)を更新。新人では断トツ(2位の角田河騎手は35勝)で、全体でも21位につける。7月のGⅢCBC賞ではテイエムスパーダで逃げ切り、史上4人目の重賞初騎乗勝利を達成した。ここまでの600回騎乗はデビュー年では歴代6位。関係者からの期待と信頼を集め、それに応えようと、必死にもがきながら経験を積んできた。

デビュー5年目未満の騎手がGⅠに騎乗するために必要な通算31勝(地方交流も含む)を、8月20日に早々とクリア。この秋のGⅠシリーズでの初騎乗が期待される中、最後の最後でチャンスが訪れた。JRAの女性ジョッキーでは、デビュー4年目だった藤田騎手(19年フェブラリーSコパノキッキング5着、高松宮記念スノードラゴン17着)に続く2人目となる。

中山コースは競馬学校時代の模擬レースで騎乗経験があるものの、デビュー後は初めてだ。「長い距離に乗るのは初めてですが、競馬場に乗りやすい、乗りにくいといったイメージはありません」。大先輩の福永騎手らにコースの特徴を聞き、イメージトレーニングを重ねてきた。

さらに一番乗りでGⅠに騎乗した同期の角田河騎手(朝日杯FSウメムスビ15着)にも〝取材〟。「レース後に食事をして『緊張した? 平常心で乗れた?』とかそういう話をしました。同期じゃないとそういう話はできないですからね」。いつも通り、準備を万端にしてレースに臨む。

初勝利、50勝目などの節目は所属する寺島厩舎の馬で飾ってきた。今村騎手は「自分の中で一番うれしいのは、お世話になっている厩舎で勝つことです」と力強く結んだ。感謝の思いを手綱に込め、スカパラダイスとともに22年のラストGⅠを盛り上げる。(丸橋正宣)



【枠順は❽枠⑯番】


スカパラダイスは外めの❽枠⑯番からスタートする。寺島調教師は「中山2000メートルなので、特に内、外は関係ないと思います」と受け止めた。GⅠ初騎乗の手綱を託す師匠は「よく頑張って勝っていて、けがもなくうまくやれたけど、まだまだですね。これから学ぶことは多いと思います。今年最後のGⅠを経験の1つにしてくれればなと。頑張ってほしいです」とエールを送った。



【父は晴れ舞台で大番狂わせ演じる】

父の康成助手は、騎手時代に2001年のJ・GⅠ中山大障害ユウフヨウホウで勝利。10頭立ての最低人気という低評価を覆してタイトルをつかみ取った。「寺島先生が本当にいいチャンスをくださいました。雰囲気を楽しみながら、馬にとってベストなレースを心掛けてくれたらと思います。感謝してこれから先への経験にしてほしいです」と力を込めた。



【デビュー1年目のGⅠ初騎乗の最高着順は3着】

デビュー1年目のGⅠ初騎乗は17人目で、これまでの最高着順は角田晃一元騎手が記録した1989年エリザベス女王杯の3着(シンビクトリー)。GⅠ初騎乗勝利は熊沢重文(88年オークスコスモドリーム)、江田照男騎手(91年天皇賞・秋プレクラスニー)の2例があるが、デビュー年の勝利は例がない。また、19歳1カ月1日での勝利なら、武豊騎手の19歳7カ月23日を更新するJRA・GⅠ最年少優勝記録となる。

※記録はすべてグレード制を導入した84年以降で、JRAでデビューした騎手のもの。




この記事はいかがでしたか?
ナイス (2)
 ナイス!(2

このニュースへのコメント

コメントはありません。

関連競馬ニュース

新着競馬ニュース

人気競馬ニュース

会員登録(無料)でできること

レース情報

今週の注目レース

6月2日()
安田記念 G1
6月1日()
鳴尾記念 G3

⇒今週の番組表へ

先週のレース結果

5月26日()
日本ダービー G1
目黒記念 G2
5月25日()
葵ステークス G3

⇒先週の番組表へ

総賞金ランキング
JRA競走馬総賞金ランキング
4歳以上
1 ドウデュース 牡5
102,726万円
2 スターズオンアース 牝5
84,098万円
3 リバティアイランド 牝4
74,444万円
4 ディープボンド 牡7
73,123万円
5 ジャスティンパレス 牡5
65,388万円
6 シャフリヤール 牡6
59,685万円
7 タスティエーラ 牡4
57,005万円
8 テーオーロイヤル 牡6
51,827万円
9 セリフォス 牡5
49,313万円
10 ジャックドール 牡6
49,004万円
» もっと見る

3歳
1 ジャスティンミラノ 牡3
40,307万円
2 ダノンデサイル 牡3
38,200万円
3 ジャンタルマンタル 牡3
32,053万円
4 ステレンボッシュ 牝3
28,331万円
5 アスコリピチェーノ 牝3
22,165万円
6 チェルヴィニア 牝3
21,519万円
7 シンエンペラー 牡3
19,041万円
8 コスモキュランダ 牡3
15,392万円
9 レガレイラ 牝3
11,278万円
10 ライトバック 牝3
11,256万円
» もっと見る