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菜七子以来5年ぶりのJRA女性ルーキー騎手誕生だ。2021年度の中央競馬新規騎手免許試験の合格者が9日に発表され、永島まなみさん(18)、古川奈穂さん(20)の女性2人を含む8人が合格。この日、千葉県白井市にある競馬学校で行われた卒業式に出席した。合格者は全て3月1日付で騎手免許を取得し、6日にもJRA騎手デビューする。
◇
これまで1人だったJRA女性騎手が、一気に3人となる。9日に発表されたJRA新規騎手免許試験合格者。その中に2人の女性が名を連ね、これから厳しい勝負の世界へと身を投じる。
「無事に卒業式を終えられてホッとしています。立派な騎手になれるよう頑張っていきたい」と、4年かけて修了し、20歳で晴れの日を迎えた古川奈穂さんは意気込みを語る。
競馬サークルとは無縁の家庭環境で育ったが、昨秋以降に行われた模擬レースを連勝するなど、地道に騎乗技術を磨いてきた。「在学中の厩舎実習でたくさんの勝つ喜びを教えていただいた。自分でその喜びをつかみ取れるように頑張りたい。まず1勝」と心境を語った。
もう一人の女性合格者、永島まなみさんは、父が地方・兵庫で2000勝をあげた名ジョッキーで、現在は調教師の太郎氏。「父の姿を見て格好いいと思った」ことをきっかけに騎手への道を志したといい、「これからがスタート。たくさんの方々に支えられていることを忘れず、常に感謝の気持ちと謙虚な姿勢で日々精進していきたい」と18歳は気を引き締める。
JRA女性ジョッキーの第一人者といえば藤田菜七子騎手。その日々奮闘している姿は「女性、男性関係なく活躍されていてすごい」(古川さん)「正々堂々と騎乗されていて、とても尊敬している騎手」(永島さん)と、二人の目にも焼き付いている。
新たな女性ジョッキーの誕生に、大先輩の菜七子騎手は「すごくうれしい気持ち。卒業おめでとうございます」と、エールを送る。「デビューするときはもちろん楽しみの方が大きかったけど、振り返れば不安はありました。そういう意味で支えられる存在になれれば。とはいえ私もまだまだな立場。尊敬できる存在になれるよう、これからも頑張っていきたい」と、5年前の自身を思い起こしながら今後、後輩とともに精進を続ける決意を伝えた。
同一年に複数の女性騎手が誕生するのは1997年以来で、現役が2人以上在籍するのは11年ぶりとなる。早ければ3月6日にもJRAデビュー。中央競馬で女性ジョッキー同士が火花を散らすシーンが見られるのも、そう遠くはなさそうだ。(内海裕介)
【卒業生喜びの声】
◆小沢大仁君「小さいころから動物が大好き。積極的な競馬をして、多くの方に愛される騎手になりたい」
◆角田大和君「父(晃一元騎手、現調教師)の背中を見ていたのが騎手をめざしたきっかけ。父からの言葉は、まだまだのひと言でした」
◆永野猛蔵君「みんなで楽しく過ごした毎日が思い出。ひとつでも上の着順に導けるよう全力で騎乗していきたい」
◆西谷凛君「父(誠騎手)が騎乗するJ・GIを生で見たときは言葉で言い表せないほど感動しました。新人賞を目指したい」
◆松本大輝君「手足の長さを生かし、その馬のベストパフォーマンスを引き出せる騎手になりたい」
◆横山琉人君「大けがをして騎手を引退した父(義行元騎手)には『こういうこともあるんだ』と言われましたが、諦める気持ちは全くなかったです」
★アイルランド大使特別賞は松本君が獲得…模擬レース全8戦の成績優秀者に送られる『アイルランド大使特別賞』は松本大輝君が獲得した。なお、9日に行われた第8戦は永島まなみさんが1着だった。
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