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サマースプリントシリーズ第2戦・CBC賞が30日、不良の中京競馬場で13頭によって争われ、福永騎乗で1番人気のレッドアンシェルが、メンバー最速タイの上がり3ハロン34秒4の末脚を繰り出し重賞初制覇。これで芝1200メートルは2戦2勝。短距離界の新星として名乗りを挙げた。クビ差2着に7番人気のアレスバローズ、3着に2番人気のセイウンコウセイが入った。
土砂降りの雨を切り裂くように、レッドアンシェルが力強い伸びを披露した。28年ぶり2回目となる不良馬場での実施もなんのその。通算7度目の挑戦で待望の重賞初制覇を飾った。
「何とかしのいでくれという気持ちでした。スタートも良かったし、イメージしていた位置でレースができました。馬場状態は苦にしませんでしたし、一生懸命走ってくれて勝てましたね」。現役トップのCBC賞3勝目、ずぶ濡れの福永騎手は笑みを浮かべた。
発馬を決めて、中団の外をリズム良く追走。直線は外から一完歩ずつ前との差を詰めると、ゴール前でグイッともうひと伸び。内から先に抜け出したアレスバローズを、きっちりと差し切った。
距離短縮が吉と出た。これまでは詰めの甘さが見られたが、前走の彦根Sから1200メートル戦で2連勝。「1600メートルだと少ししまいが甘くなる。1400メートルまでは辛抱してくれるイメージでしたが、距離を短縮したのが良かったね」と庄野調教師は結果に満足げだ。
次走は未定だが、秋はスプリンターズS(9月29日、中山、GI、芝1200メートル)が視界に入る。「1200メートルで重賞を勝たせてもらったし、この路線を進んで行けたら」とトレーナーが語れば、鞍上も「このカテゴリーでトップを目指してほしい」と力を込める。
5歳にして新境地を開いたレッドアンシェル。群雄割拠の短距離界で頂点を目指す。 (渡部陽之助)
レッドアンシェル 父マンハッタンカフェ、母スタイルリスティック、母の父ストームキャット。青鹿毛の牡5歳。栗東・庄野靖志厩舎所属。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。馬主は(株)東京ホースレーシング。戦績15戦5勝。獲得賞金1億7115万8000円。重賞は初勝利。CBC賞は庄野靖志調教師が初勝利、福永祐一騎手は2013年マジンプロスパー、14年トーホウアマポーラに次いで3勝目。馬名は「冠名+空(フランス語)。大空を羽ばたくかのような走りを期待して」。
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