8日の京都11Rで行われた第19回ファンタジーステークス(2歳牝馬オープン、GIII、芝1400メートル、14頭立て、1着賞金=2800万円)は、
小牧太騎手騎乗の14番人気
クールホタルビ(栗東・
清水久詞厩舎)が3番手追走から抜け出してV。波乱を演出した。タイムは1分21秒7(良)。
土曜の2歳重賞は、東がブービー人気なら、西はしんがり人気。京都で波乱を演出したのは、メンバー最多タイのキャリア4戦を誇る
クールホタルビだった。
レースは
シンフォニアが二の脚を生かしてハナを奪い、よどみないペースで飛ばす。2番手に
シゲルチャグチャグが続き、離れた3番手で
クールホタルビと
ムーンエクスプレスが追走。人気の
ダノングラシアスは中団の後ろでインからレースを進めた。直線に入り、速いペースで先行した2頭の脚が鈍ったところで、3番手からスムーズに外に持ち出した
クールホタルビが先頭に踊り出る。後続の追撃がおよばないうちにリードを広げると、結局そのまま
クールホタルビが押し切って快勝。14番人気の大穴馬が大金星を挙げた。1/2馬身差の2着は1番人気
ダノングラシアス。さらにクビ差の3着が3番人気の
ウインソワレだった。
クールホタルビは、父
マツリダゴッホ、母プラセール、母の父へクタープロテクターという血統。北海道新ひだか町・畠山牧場の生産馬で、川上哲司氏の所有馬。通算成績は5戦2勝。重賞初勝利。
清水久詞調教師、
小牧太騎手ともに
ファンタジーS初勝利。
小牧騎手は「この馬のお母さんは園田で走っていた馬(道営から園田に移籍して通算14戦4勝=うち中央の芝にも挑戦して2勝)なので、名前を見てびっくりして、何とか重賞をとらせてあげたいと思っていました。返し馬の時点では、いつもと同じようにテンションが高くて、あまり変わらないと思っていたのですが、レースでは“あれっ?”というくらい折り合いがつきました。それに尽きます。折り合いがついたことで、勝利につながりました。(さらに距離が延びる
阪神ジュベナイルフィリーズは)乗り方ひとつで距離もいけると思うので、1600メートルになったらなったで、考えて乗りたいと思います」と園田出身のジョッキーらしく、思い入れのある血統でのVに感慨深げだった。
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