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原油価格の高騰?それだけではないと思うが、とにかくモノの値段があり得ないくらい高くなっている。料理の材料を買おうとスーパーに行ったら白菜がなんと4分の1カットで売っていた。あまりの細さにエノキかと思った(笑)。
暫く店内を歩くと、実演販売の特設売場に行き当たった。何を売っているかと思えばニラ饅頭。威勢の良い声で売りさばくオッチャンに取り巻きのおばちゃんが2、3人。そのうちの一人、かなりのニラ饅頭好きと思われる一人のオバチャンが、オッチャンに向かってこう言った。「春に来た時は一つ◯◯円くらいだったわよね?折角安くなったのに…また高くなったんじゃないの?」
するとオッチャン、こう返した。「そうなんですよ、姉さん。去年の暮だったかな…10%値下げしてるんです。その時にお姉さん買って頂いたのかな。でもね、今回値上げは10%なんで実質的には元の値段より安くなってるんですよ!」
(ん?)と思った。当然“姉貴”と呼ばれたオバチャンが納得するはずもなく返す。
「10%値下げして10%値上げしたんなら、一つも安くなってないじゃない?何よそれ…」
不満げなオバチャンにオッチャン、今度は電卓を見せつつ叩き始め、ニコニコしてこう言った。
「そこが不思議なのよ~、姉さん(笑)。10%引きだから0.9かけるでしょ?そこに、10%値上げだから1.1倍ね。すると…ホラ!あら不思議!答えは0.99!つまり元の値段の99%。1%だけど安くなってるのよ!これが…」
なんとも分かりづらい説明だ(笑)。件のオバチャン、何が何やら判らぬ…という顔をしながらも、よほどニラ饅頭が食べたかったのだろう。
「良いから6つ頂戴!」と言うと、元値の99%のニラ饅頭を大事そうに持って帰った。
さて、10%値下げしてその後に10%値上げした、元値の99%のニラ饅頭には“お得感”の欠片もないが(笑)競馬の世界にも似たような話はいくつも転がっている。“お得感は無いけど実質かなり得”というのが今日紹介する金言だ。改めて紹介しよう。
曰く「阪神カップは斤量56キロ以下の馬を狙え」。
レース紹介があとになったが今週土曜、西日本エリアのメイン競走は阪神カップ。昨年こそ斤量57kgの馬が上位を独占したが、それまでの4年間遡ってみれば、3着以内馬12頭のうち75%の9頭が斤量56kg以下。500kgの馬にとって1kgは率にしたらわずか0.2%だが、この「0.2%」が結果に大きく影響するのが競馬であり、そして阪神カップだ。
ママコチャはスプリンターズステークスを勝ったG1ホース。この時のレーティングは112と高いが、にも関わらず56kgの斤量で臨めるここは人気でも避けて通れない存在だ。勝ち切りを期待したい。
1%安くなったニラ饅頭を結局3つ買い、通勤途中の車で食す。美味い…刺激された食欲に逆らえず、途中のコンビニで別の惣菜とご飯を買い、それも食す。家に帰って久々に体重を測ったら、3年位かけて10%減らしたはずの体重はいつの間にか10%増量していた。どもならん…(笑)
(文:のら~り)
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