27日の東京メインは
青葉賞(GⅡ、芝2400メートル)。1、2着馬に
日本ダービー(5月26日、東京、GⅠ、芝2400メートル)への優先出走権が与えられる重要なトライアルレースだ。大一番への出走権を得るため、多くの素質馬がスタンバイしている。
ドゥラメンテ産駒の
シュガークン(栗東・
清水久詞厩舎、牡)は、同厩でGⅠ7勝を挙げた
キタサンブラックの半弟。マイルの初戦こそ追走に苦労して置かれてしまったぶん、差し切れず2着に終わったが、距離を延ばした近2走は圧巻のレースぶりで連勝を飾った。17日には
武豊騎手を背に栗東CWコースで一杯に追われて7ハロン96秒3―11秒1をマークし、年長のオープン馬に半馬身先着した。兄の主戦でもあった鞍上は「ますますいいね、動きが。状態も良さそう。馬体のラインなんかは違うけれど、心肺機能が高いところは同じ。こういう血統だし、ダービーに出さなきゃいけないね」と意気込んでいる。兄のなし得なかったダービー制覇へ、まずはここを勝って大舞台への切符を手に入れたい。
トロヴァトーレ(美浦・
鹿戸雄一厩舎、牡)は新馬、葉牡丹賞を連勝して挑んだ
弥生賞ディープインパクト記念で1番人気6着。特殊なペースや荒れた馬場が合わなかった印象だ。東京コースは初めてになるが、開幕2週目のきれいな馬場で巻き返しが期待できる。僚馬
シュバルツクーゲル(牡)は弥生賞で5着。休み明けのぶん、4コーナーでの反応がいまいちだったが、しぶとく踏ん張った。
東京スポーツ杯2歳Sで2着の実績があるようにコース替わりは問題なく、叩き2走目で前進あるのみだ。
ヘデントール(美浦・
木村哲也厩舎、牡)は中山で未勝利、1勝クラスを連勝。どちらも後続を突き放す完勝だった。前走で負かした
ヤマニンアドホックは次走の山藤賞を快勝しており、新馬戦で敗れた相手がのちの
皐月賞馬
ジャスティンミラノだったことを考えても、重賞で即通用していい素質がある。
ウインマクシマム(美浦・
畠山吉宏厩舎、牡)は、
クイーンS2着、
福島牝馬S3着と重賞で好走している
ウインピクシスの半弟。不利があって終始スムーズさを欠いた
ホープフルSこそ12着と大敗を喫したが、それ以外は
パーフェクト連対。前走は今回と同じ舞台のゆりかもめ賞を上がり3ハロン33秒9で逃げ切った。今回も主導権を握れば面白い存在だ。
コスモブッドレア(美浦・
小野次郎厩舎、牡)はこれまで5戦して全て掲示板を確保。堅実なレースぶりが目立つ一頭だ。近2走は
京成杯3着、
スプリングS4着と重賞で健闘中。舞台が東京に替わって瞬発力勝負に対応できるかが鍵になる。
他にも
共同通信杯3、4着の
パワーホール(栗東・
昆貢厩舎、牡)、
ディマイザキッド(美浦・
清水英克厩舎、牡)、ゆきやなぎ賞快勝の
ショウナンラプンタ(栗東・
高野友和厩舎、牡)、
サンスポ賞フローラS優勝の
アドマイヤベルを抑えてフリージア賞Vの
マーシャルポイント(美浦・
木村哲也厩舎、牡)、未勝利戦の前走を逃げて圧勝の
デュアルウィルダー(美浦・
堀宣行厩舎、牡)などにも注意を払いたい。