ランチア
いっくん
にしのけいご
田口啄麻
くりーく
世紀末覇者 券王
今季の阪神開催(1回、2回阪神)が非常にタフな日程(12週24日間)だということは以前のコラムでも書いた通りだ。そのコラムで指摘したのは、去年の秋冬の連続開催(13週25日間)でも、芝コースの内側の傷みが進行するスピードがとにかく遅く、開幕4、5週目あたりまでは内回り、外回りを問わず明らかな〝内枠有利〟〝先行有利〟の傾向が続いていたということだ。ただ、阪神の芝は使用コースが、移動柵なしの全面使用のAコースともともとの内柵から3~4メートル外に移動柵を設置するBコースの2パターンしかないため、いったん傷み始めると他場以上のスピードで内側の馬場の悪化が進行するイメージがある。実際、昨秋の開催でも11月6日、7日の6週目(5回阪神1日目、2日目)を境に大きく潮目が変わってしまった。前週までの〝内枠有利〟〝先行有利〟の傾向が一転し、外枠(6~8枠)の馬の好走が目立ち始め、逆に内枠(1~3枠)を引いた人気馬が軒並み凡走。騎手たちのコース取りも一変し、内を避けて真ん中より外を選択するケースが頻繁に見られるようになったのである。そして、今季の阪神芝コースも先週が潮目が変わるタイミングだった可能性がある。先々週までは昨秋同様、明らかな〝内枠有利、先行有利〟の傾向がずっと続いていたのに、先週は芝8レースの3着以内馬24頭のうち9頭が6~8枠だった。また4コーナーの通過順を見ても、24頭中11頭が6番手以下で、逃げて3着以内に来た馬は2頭だけ。このように、差し馬の台頭が目立ち始め、先々週までの〝内枠有利〟〝先行有利〟の傾向が崩れ始める兆候が見られたのである。そこにもってきて、阪神競馬場近辺(兵庫県西宮市)は金曜の午前中から夜にかけて久々にまとまった雨が降る予報が出ている。降雨の影響で馬場が緩くなれば内側が悪化するスピードが加速する可能性も十分考えられる。そうなれば内枠のアドバンテージも低下し、馬場の傷みがましな外を回って差してくる馬には戦いやすい状況になるはずだ。今週の阪神芝コースは、特に雨の影響が残りやすい土曜では、ここまであまり日の目を見なかった「外枠の馬」「差し、追い込み型」の逆襲に警戒したい。阪神5R⑨ヴァレプロフォンダ初戦は調教の動きも目立たず、経験馬相手の初出走ということも手伝って、10頭立て7番人気という低評価だった。しかし、レースでは勝ったショウナンアデイブを追いかけるように脚を使い、上がり3ハロンも1着馬の34秒1に次ぐ2番目の速さをマーク。芝の実戦で末脚の確かさをしっかりアピールした。鞍上も乗り味の良さを評価していたようだが、当時はまだ余裕残しの体つき。叩いた上積みは大きいはずだし、母方はスタミナ豊富な血筋。距離が400メートル延びることと、タフな馬場になることはむしろ歓迎のクチではないか。馬場も内過ぎずちょうどいい。単⑨。3連単①⑨→③④⑥⑫⑯マルチ、③⑨→①④⑥⑫⑯マルチ。阪神10R・淀屋橋S⑥グッドマックス展開に左右されるだけに着順は安定しないが、近6走はすべて1着からコンマ9秒差以内。コースも違う中で毎回、自分の脚はしっかり使っているともいえる。そして、レースの上がりがかかれば自然と着順が上がる面も出てくる。前日の雨の影響で馬場が緩くなり、外からでも差しやすい局面になることは間違いなくプラス材料。この相手関係なら一発も狙える。単⑥。3連複フォーメーション⑥-②③⑨⑪-①②③⑨⑩⑪⑬。ワイド⑥-②③⑪。