編集部(以下、編) 先週の3日間開催は、厳しい結果に終わってしまいました……。
新良(以下、新) 見事に外しまくりましたね。申し訳ないです。
編 勝負事に「波」や「流れ」は付きものですから、「そういうこともある」と割り切りましょう。
新 そうですね。年末の調子がよかったので、スタートダッシュを決めようとして気負ってしまったのかもしれません。気持ちを切り替えたいですね。
編 はい。今年はまだ始まったばかり。ここからギアを上げていきましょう。
新 頑張ります。口だけでなく、ちゃんと結果で示したいです。
編 期待しております。今週は日曜日に2重賞が組まれていて、土曜日に重賞の開催はありません。どのレースに狙いを定めましょう?
新 買いたくなる乗り替わりがありましたよ。中山9Rの菜の花賞です。
編 メインではなく、3歳牝馬限定1勝クラスの一戦ですか。なかなか渋い(笑)。結論が気になるところです。
新 私が注目したのは、
松山弘平騎手から
戸崎圭太騎手に乗り替わる④
キスアンドクライです。
編 松山騎手は今年絶好調で、目下全国リーディング1位。一方の戸崎騎手は、言わずと知れた関東のトップ騎手で中山巧者。なんとも豪華な乗り替わりですね。
新 本当に豪華です。現時点のリーディング順位は松山騎手のほうがだいぶ上ですが、年明けすぐの成績なので気にする必要はなし。もちろん、戦力ダウンすることはありません。
編 むしろ中山なら戸崎騎手のほうが……。そんな気もします。
新 そのイメージで問題ないでしょう。乗り慣れているうえに、しっかり結果を残している。こんなに頼もしいジョッキーはなかなかいませんよ。
編 やはりそのへんは、数字にも表れていますか?
新 中山芝1600mにおけるコース勝率は2022年以降、14.6%と優秀で、勝利数はメンバー中2位につけています。先週は同じ舞台の
フェアリーSを
エリカエクスプレスで制していますし、得意意識しか持っていないでしょう。
編 実績は文句なしで、近況の勢いも十分。何も心配はなさそうです。
新 この条件では、ルメール騎手以上に評価していいと個人的には考えています。
編 馬の評価はいかがでしょうか?
新 この馬、じつはかなり強いと思っていますし、現3歳世代の出世パターンにも合致しているんですよ。チャンスはおおいにあるとみています。
編 その出世パターンを具体的に教えてください。
新 京都芝1600mで勝ち上がった馬のその後のマイル戦での結果がすごいんです。極端に上がりを要していなければ、重賞でもバンバン好走しています。今のところ、
トータルクラリティ、
アドマイヤズーム、
エリカエクスプレス、
リラエンブレムと、4頭が重賞を制しました。
編 それは驚異的な確率ですね。
新
キスアンドクライの勝ちタイムは
フェアリーSを勝った
エリカエクスプレスよりもコンマ1秒速く、上がり3ハロンはなんと1.1秒も速いタイムを出しています。良と稍重の差はありますが、
エリカエクスプレスの
フェアリーSでの楽勝ぶりを見れば、
キスアンドクライが1勝クラスを勝つのはそんなに難しい話ではないと考えるのが妥当でしょう。
編 前走は単勝66.0倍での勝利でしたが、決してフロックではなさそうですね。でも、今回はそんなに人気にならないと思います。
新 もともと
天皇賞(秋)週に牝馬ながら東京に遠征してデビューしたほど期待されている馬ですし、輸送競馬を経験しているアドバンテージもあります。おっしゃるとおり、配当妙味は十分で、まさにここが買い時です。今週も戸崎騎手の絶妙な手綱捌きに期待しましょう。
★その他の注目乗り替わり★
中山7R ④
メテオールライト(
北村宏司→ルメール)
中京10R ⑨
アメリカンビキニ(ムーア→
坂井瑠星)
中京11R ⑪
ヘルモーズ(C.デムーロ→
M.デムーロ)