佐藤洋一郎さんの競馬日記

逆鱗 Ⅰ

 公開

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 西暦2024年1月1日、世界最古の国(
皇紀2684辰年元日)日本列島全域が震撼
した。

 地方競馬初日3場のダンゴを打ち終え、お
屠蘇気分の余韻に浸りながら 、当たらねえ
なあ、弾けえなあ‥・とクサっていると、い
きなり、けたたましいラート音と「地震です
!地震です!」

 反射的にNHKに切り替えた。

「逃げてください!津波も来ます。高いとこ
ろへ避難してください❣❣」

 感きわまったような女性アナの金切声が耳
をつんざく。これNHKか。うるせえな、もっと
沈着に報道できねえのか。

 東北大震災、大津波をふまえたやむにやま
れぬ美声?の連呼につれて、事態は刻々と深
刻化してゆく。その推移を見聞しつつ、老骨
ダンゴ打ちの萎縮前頭葉にとてつもない妄想
、こじつけ予想が増殖した。

 能登半島はタツノオトシゴ、龍の首に似て
いる。龍の喉には1枚だけ、逆さに生えてい
ウロコ(逆鱗)があるという。それに触れる
と、人には危害を加えない龍が、憤怒の火炎
を吐く恐竜になる。
  いったい誰が、どこのどいつが、ノトの
ノドを突っついた。
 
 ・・・かつて自分にも苦い経験があった。
公私ともに大恩のある大橋巨泉に、「巨泉の
蹄言(アラブ・障害無用論)」と同じサンス
ポ紙面で喧嘩を売った。その反論(障害レー
ス擁護)が龍神巨泉の逆鱗に触れた。
 
「洋一郎がやめるか、俺がやめるかどっちか
だ!」
 
 編集局長近藤俊一郎は進退きわまり、泣い
て馬謖を斬るかわりに「洋一郎に自宅謹慎1
週間の厳罰」の温情?を科した。龍神のノド
を突いた気弱な罪人は「やったあ」とばかり、
1週間の有給休暇を粛々と満喫(不謹慎!)
させていただいたのであります。

 いま、その「ゲキリン」が、能登(喉)に
震災の火を噴いている。チャラけているバア
イではない。
 
家人いわく。「聖書の予言通り1914年
に始まったアルマゲドン(終わりの日)が、
110年の節目、辰年の元日にマジに胎動し
はじめたのよ。本当の終わりの日が、もうす
ぐ、確実にやって来るわよぉ~(うすら笑い
)」
 
 政界、財界は爛塾腐敗のきわみに達してい
る。ジャーナリズム( とくに活字媒体)は生
き残るためとはいえ、社会の木鐸、警鐘と畏
敬されてきた本分を忘れ、抜き身の槍で喉を
突きさすような刹那的センセーショナリズム
に堕している。
一部、あるいは単体に特定して槍玉にあが
ることが多いShowBiz(芸能・エンタ
メ・スポーツ・・・)界のセクハラ、パワハ
ラ、薬物乱用などの暴露記事には、時代や環
境や倫理などの変化から生じている「許容さ
れている現実」の是非、つまり問題の本質を
考察、分析しようとする真摯さが感じられな
い。

 あとはどうなれやまとなれのヤリドク(槍
毒)センセーショナリズムに発行部数を膨大
させるインパクトはある。が、健全な団員、
座員、役者など有能なエンターテイナーの個
人的才能をもスポイルする猛毒(風評、誹謗
中傷)を隠し持っている。

 あいつはヤバイ、クビだ!の一声で、お茶
の間で1番人気の名優が忽然と消える。しか
もそのヤリドクの毒を知りながら、政財エン
タメ界のパトロン、スポンサーに忖度してか
、メディアの首長連はおしゃべりな手下には
問わず語りに緘口令をしいていた。

 このていたらくが業界の節操の無さを物語
っているとはいえ、紙(活字)が衰退して電
波(テレビ)が独擅場となった、死活バトル
の最前線の戦士たちにも同情の余地がある。
かれらは加害者に加担しながらも、被害者で
あったからだ。

 天の声、龍の喉が最後のアラートを奏でて
いる。
 
 おまえたちすべてがわるい。善悪正邪の分
別がつかなくなった世界が滅びる日は近い
       小休止(コーヒーブレイク)。

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