グリーンセンスセラさんの競馬日記

『JRA全G1制覇』目前の武豊

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大阪杯の来年G1昇格に関して『JRA全G1制覇』が目前の武豊騎手が「胸中」を吐露。デビュー当初から変わらないスタンスとは ━Gambling Journal ギャンブルジャーナル/2016年11月15日 09時00分00秒 http://biz-journal.jp/gj/2016/11/post_1802.html

 来年の競馬の「最も大きな変更点」といえば、やはり春の大阪杯がG1に昇格することだろう。

 来春の4月2日。今年の大阪杯が4月3日の開催であったように、日程や前後のレースに大きな変更点はない。純粋に1つG1が増えるということは、競馬が盛り上がるという意味でファンにとっては嬉しいことだ。だが、その一方で以前から「胸中」が気になっていた人物がいる。

 現在、『JRA全G1制覇』のリーチがかかっており、12月の朝日杯フューチュリティS(G1)を残すのみとなっている武豊騎手だ。

 デビュー以来、30年間ずっとトップ騎手として数々の前人未到の大記録を打ち立ててきた天才騎手だからこその悩み。おそらく母国のG1の完全制覇にリーチが掛かっている騎手など、世界中を見渡しても武豊騎手くらいのものだろう。

 そんな武豊騎手からすれば、来春に大阪杯がG1に昇格することで、せっかく「1」まで減らした"マジック"が「2」になることを意味している。さらにJRAは現在、2歳重賞のホープフルSのG1昇格も申請中であり、これも数年後にはG1昇格を果たすことが既定路線となっているようだ。

 まるでG1コンプリートのためにどこまでも続く"イタチごっこ"のような状況だが、当の本人はどう思っているのだろうか。『週刊大衆』(双葉社)のコラム内で、これらの一件に関して語られている。

『G1が増えることはやり甲斐に繋がります』と銘打たれたそのコラムで、武豊騎手は大阪杯のG1昇格に関して、まずは「中距離のG1が新設されたことは騎手としても大歓迎」と述べている。

 その上で『JRA全G1制覇』に関しても触れており「"マジック"は増えるものではなく、減るだけだと思っていたので意外な感じはしますが」とユーモアを交えた上で、「これも神様からの贈り物」と語り「まだまだよ、武豊!」と自らを奮い立たせている。

「これまで二度と破られないであろう大記録を次々と打ち立ててきた武豊騎手のことを多くの人は『天才』と称しますが、最も優れている点が自らに課す飽くなき『向上心』ですね。もちろん、技術や経験といった騎手としてのスキルも未だ超一流ですが、それ以上に精神面のタフネスは、それこそ日本全体でも100年に一人の超人ではないでしょうか」(競馬記者)

 今年で通算2万回騎乗という史上初の記録も達成している武豊騎手。18歳で騎手デビューを果たしてから、今年で30年。2万回という途方もないレースをこなしながら未だ「レースは難しい」と語り、『Number』(文藝春秋)のインタビューでは「20歳の頃も今も変わらず、毎週末が楽しみで仕方がない」と豪語している。

 そんな武豊騎手からすれば、G1が新設されることは『JRA全G1制覇』の大記録が遠ざかる以前に、単純に獲るべきターゲットが増えた状況を楽しんでいるのかもしれない。今年で47歳、アスリートであれば誰もが「引退」や「第2の人生」に思いを馳せる時期であり、サラリーマンであったとしても若い頃の向上心など、まず残っていないだろう。

 無論、騎手業は常に弱肉強食の世界で、厳しいことや辛いことは一般の職業以上に山積していることは述べるまでもない。

 ただ、そんな世界で「毎週末が楽しみで仕方がない」と語る47歳。ここまで積み上がった成功や記録、それに伴って手にした名誉や金銭も然ることながら、最も羨ましいのは、そして敬意を払うべきは、その変わらないスタンスなのだろう。

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