競馬場の神様さんの競馬日記

現代スポーツの全体像

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 ターザン山本と言えば、つい先日、76歳で新しい彼女ができたと話題になった人物だが(※1)、その彼が去る8月30日に放送された自身の番組(ちなみに、私は彼の番組を“喫茶ヤマモト”と呼んでいる(笑))で、「野球は郷土意識を残した最後のジャンルで時代遅れのスポーツである」という持論を展開した。なるほど、彼の言うように、確かに野球は、日本なら北海道,仙台,福岡,広島,名古屋、アメリカならボストン,シカゴ,ニューヨーク,ロサンゼルスといった具合に地域社会に根差しているし、野球はサッカーなどとは違い制限時間が無い以上、テレビにはそぐわない = 時代遅れのスポーツだと言えそうだ。しかし、野球というのは、彼の言うように、本当に郷土意識を残した最後のジャンルで時代遅れのスポーツなのだろうか?
 まず、野球は郷土意識を残した最後のジャンルであるということに関して言えば、亡くなられた大橋巨泉さんが述べているように、日本の野球の球団名は読売巨人や西武ライオンズといった具合に、企業名を冠しており、郷土意識を残したジャンルというよりも企業のPRのためのツールといった側面が強い。また、アメリカのBOSなら、ボストン・レッドソックス(MLB),ボストン・セルティックス(NBA),ボストン・ブルーインズ(NHL)といった具合に、郷土意識を残したジャンルは、単に野球のみならず、他のプロスポーツも同様だと言える。
 次に、野球は制限時間が無く時代遅れのスポーツということに関して言えば、それは何も野球に限ったことではなく、テニスも野球同様に時代遅れのスポーツだと言うことができる。NFL > MLB > NBA > NHLがアメリカ4大スポーツの人気およびマネーの序列で、ターザン山本が主張するように、野球はアメリカンフットボールに比べ人気の無いスポーツだからこそ、大谷翔平がそれほど話題にならないというのは、実際、その通りだ(※2)。しかし、野球やサッカーに比べ必ずしも人気があるとは言えない日本の相撲同様、それ故に野球はアメリカの国技 = 時代を超越した競技たりえるのではないか。
 このように、ターザンの主張というのは、かなりイイカゲンなものなのだが、こういった持論の展開は何も今に始まったことではなく、プロレス雑誌の編集者だった頃から全く変わっていない彼の長所(?)で、きっと、彼の中に流れる“猪木イズム”がそうさせているのだろう。彼は今、斎藤佑樹(球場というのは、靴に刃物の付いた凶器、ではなくスパイクを履いて野球の試合をする会場 = 闘技場であって、そこにハンカチといったヤワなアイテムを持ち出す人間が大成などするはずがない)、朝倉ナントカ(とうに峠を越えた自分より15歳上のボクサーに勝って、一体、何の意味があるのか?)、ガーシーといったツマラナイ選手や政治家を持ち上げている。
 こういったツマラナイ選手とは対照的に、今年の全米オープンは素晴らしい選手の優勝で幕を閉じた。

 1.9月11日 = 全米オープン女子決勝
 2.タイキシャトル = 仏ジャックルマロワ賞(GⅠ)の勝ち馬から、私は今年の札幌記念の予想で、今年の全米オープンを制するのは、今年の全仏オープンの覇者であるイガだと予想した。
 3.9月10日および9月11日の重賞レースの結果

 9月10日 紫苑S   7枠⑨番コルベイユ   12着=下から1着
               父:リーチザ「クラウン」=“王”冠(※3)
             母の父:タイキシャトル

 9月11日 京成杯AH 7枠⑪番ファルコニア         1着
             7枠⑫番ミッキーブリランテ 岩田康誠 2着

 この結果を見て、私は一瞬、「岩田J騎乗の7枠レッドガ『ラン』= ミッキーブリ『ラン』テが1着なら奇麗なのにな」と思ったが、7⃣―7⃣という決まり目を見た次の瞬間、私はなるほどなと思った。詳しい説明は割愛するが、決まり目がゾロ目の場合、JRA競馬では、1着馬を2着馬に付随する馬だと考える暗黙のルールがある。つまり、このレースの主役は2着馬のミッキーブリランテなのだ。そして、その2着馬に付随する馬は、どうしても1番人気でなければならなかった。

               Winner
 9月10日 紫苑S    スタニングローズ 1番人気
   11日 全米オープン Iga Swiatek   1番人気
       セントウルS メイケイエール  1番人気
       京成杯AH  ファルコニア   1番人気
      
       イガ、全米オープン優勝おめでとう!!!

※1…ターザン山本は、最近できた新しい彼女に「頑張れ」という言葉を禁じたそうである。映画評論家の蓮實重彦氏やタレントのタモリもまた、彼同様に、この言葉には否定的である。彼らに共通するものは一体何か?それは、いずれもが老人だということである。筋力トレーニングは、もうこれ以上できない状態から、あと1回頑張るかどうかで、その効果が全く違ったものになる。頑張ることを否定しようとしまいと、いずれ頑張りたくても頑張れない時というのは嫌でもやって来るのだから、私は先のような体よりも頭の発達した人間ではなく、いつまでも限界に挑戦するカール・ゴッチさんのような頭と体が共に発達した老人になりたいなと考えている。
※2…スポーツ新聞やプロレス雑誌の記者では決して発想できない現代スポーツの全体像を以下に簡単に示しておく。

        Daily       Weekly
 PointSpred NBA       NFL     10~3月
 
 MoneyLine テニス                通年
       MLB / プロ野球  Jリーグ     4~9月
       NHL       欧州サッカー  10~3月

       地方競馬      中央競馬

 ちなみに、私は海外の某サイトでスポーツブックのプロに認定されている唯一人の日本人でもある。今後、会員専用サイトでは、上記のパースペクティヴに基づいたスポーツの記事も投稿する予定なので、興味のある方は是非ご一読を。
※3…恐らく、私よりエリザベス女王に思い入れのある人間は、日本人のみならずイギリス人にもそれほどいないのではないか?まだ、私が競馬を始めたばかりで、徹夜で予想する日がザラにあった頃(今年の9月で競馬歴14年)、井崎脩五郎さんの「女王陛下の1レースのベット額は約2000円で、自分の馬には約5000円賭けられるそうです、少しセコイ気もしますが(笑)」といった話や「フィリップ殿下と別居中だった女王は、ひとり寝している時、いつも競馬の予想をしているという記事が新聞に出た」といった話を聞いて、「これはオレの事じゃないか!」と強く思ったものである。そのエリザベス女王の母君であるクイーン・マザーは、アフリカ旅行から帰国した際、国事に関する事ではなく競馬のレースの結果をまず最初に聞いたそうである(最高!)。エリザベス女王のご冥福を心よりお祈り申し上げます。


・第58回札幌記念予想 → https://umanity.jp/coliseum/coliseum_view.php?user_id=a59884603d&race_id=2022082101020411

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