山崎エリカさんの競馬日記

今週の見所(日曜日)

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2015年 小倉2歳S、新潟記念
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●小倉2歳S

小倉2歳Sは、同距離コースで行われる北九州記念と同様によくオーバーペースが発生します。北九州記念は、世界最速級のスピードを競うアイビスサマーダッシュ組が大挙出走するためによくオーバーペースになりますが、小倉2歳Sはまだ正体を見せない若駒同士の戦いゆえによくオーバーペースになります。鞍上自身がこの馬はこのくらい行かせるのがベストというのをあまり認識していない上で、勝つことに固執するからオーバーペースになるのでしょう。

オーバーペースとは、その馬の能力以上のペースで前半から走ること。今年の北九州記念で前に行った馬3頭が下位を独占したように、逃げ、先行馬は断然不利です。しかし、小倉2歳Sでは、逃げ、先行馬は残れていないのかというと、けっしてそんなことはありません。

これは短距離の新馬戦は「スピード任せに行かせてみる」、それで失速して勝てなければ、次走の未勝利戦では「控え気味に行かせてみる」、それでもまた失速して勝てなければ「もっと控えてみる」という、もっともっとが繰り返され、即ち、短距離戦で逃げて早い時点で勝てなかった馬は"弱い"という構図が作られがちだからです。弱い馬が工夫によって勝ち上がって、今回で展開に恵まれたとしても容易には勝てませんよね。ゆえに、小倉2歳Sは、オーバーペースでも、逃げ、先行馬ががんばれているのです。

さて、今年の小倉2歳S。新馬戦を強い勝ち方をした馬が出走して来ず、例年の小倉2歳Sならばあまり買いたくないような馬ばかりが出走してきました。例年よりも明らかに質が低く、あの馬に「どうぞ勝って下さい」と言わんばかりのメンバー構成ですが、果たしてどうなるでしょうか?

また、開幕週の2回小倉2日目の芝1200mを1分08秒1で勝利したマルヨバクシンが、先週の天草特別(芝1200m)を1分07秒5まで詰めたように、急に小倉の芝が高速化しました。当然、Bコース替わりの影響もありますが、開催前のエアレーション作業の効果が効いているのでしょう。今の小倉は、ベースが高速馬場。今週は雨の影響を多少なりとも受けた先週から高速化する可能性もあります。先週は外差しが効いていましたが、今週は内枠の馬にも注意したほうがいいかもしれません。


●新潟記念

サマー2000シリーズ最終戦、新潟記念が行われる新潟外回り芝2000mは、距離2000mでは日本で唯一、コーナー2回のコースです。このコースは逃げ馬のペースの緩ませどころが3~4コーナーの間のほぼワンパターン。下級条件はここでタップリ息を入れて、上級条件はあまりペースが緩まないという具合です。

逃げ、先行馬は3~4コーナーで息を入れて長い直線に備え、差し、追い込み馬はそこで先頭との距離を詰めて行きます。つまり、あまりペースが乱れることがないために、枠順、脚質による極端な有利、不利があまりありません。このコースの過去成績を見ても、逃げ、追い込みという極端な脚質でも通用しているので、中距離戦では一番順当に決まるコースと言えるでしょう。

新潟記念もほぼ能力どおりに決まっているはずなのに、配当上の波乱となるのは、このレースがハンデ戦で行われるということ。能力がやや足りないハンデが手頃な馬が上位人気に押し出されることが多いので、あまり軽ハンデに左右されずに予想を組み立てたいです。

また、夏の新潟開催最終日に行われることもあり、外枠の馬が過大評価されることも多いです。馬場の内側が荒れるから、外枠が過剰人気になるのです。しかし、幅員が広い新潟は、そこまで大きな影響はありません。先週の新潟2歳Sのように、フルゲートの外を回るよりも、馬場の悪いインを通すことがいいこともあります。とにかく状況に応じて選択が出来る自由度が高めのコースなので、そのたりも強い固定観念を持ちすぎるとドツボに嵌ります。

確かにア○な騎手が、内突いちゃえばいいのに、外を回ってしまったり、外を回ればいいのに、内を突いて来る場合もありますが…そんなときは潔く外れるというスタンスでいいのではないでしょうか。

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