藤沢雄二さんの競馬日記

阪急杯展望

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開催替わりで関西圏の舞台は阪神競馬場へ。
1回阪神が始まると春が来たって感じがしますね。

というわけで阪急杯。
個人的には、なんでもかんでも“トライアル”って言葉にまとめるのは好きじゃないんですよね。
たとえ有名無実化していようとも、桜花賞トライアルというのはフィリーズレビューだけだと考えています。
どんなに桜花賞への王道路線がチューリップ賞であろうとも、アネモネSにも桜花賞への優先出走権が付与されていても、それらはあくまでも前哨戦の一つであって「トライアル」というのはフィリーズレビューなんじゃないかと。
かなり無理矢理ではありますけど、桜花賞には優駿牝馬(オークス)の優先出走権がありますよね。
でも桜花賞が“オークストライアル”かというとそうじゃないでしょ?

さらに言うと「トライアル」というのはクラシックレースに対する言葉で、古馬のレースについてはそもそもが対象外なわけで。
実状としては優先出走権があれば「トライアル」でいいじゃないか、という声を無視しようとは思わないし、それはそれで尊重はする。
だけどね、これが南関東に飛び火して、例えば勝ち馬に船橋記念(SⅢ)への優先出走権が与えられる東京スポーツ盃というA2の条件戦に『船橋記念トライアル』と書いてあると
「際限ないだろ!」という話でもあるので。

屁理屈と言われても、そこは文系の矜持ということでご容赦を。


さてGⅠへの優先出走権が与えられる前哨戦の中で、阪急杯は数少ない本番より長い距離で施行されるレース。
例年、高松宮記念は阪急杯組の取捨選択が初手になるので、そう考えると阪急杯は重要度が高いですね。

出馬表を見ると内枠に有力馬が固まった印象。
調教のムードがいいのも概ね内枠勢なので、基本的には内枠の馬から軸選びとなるでしょう。

ところがね。じゃあ阪急杯をステップに高松宮記念へ向かうと言い切れる馬は何頭いるの?って疑問はある。
パッと見の印象だと、中心はダイアトニックで良さそうなんだけど、馬柱を改めて見ると短評に「1400ベスト」と書いてあるのに阪神Cではなく京都金杯を使ったのはなんでだろう?という疑問がわいてくる。

考えられる理由としては
・マイルCSから中4週の阪神Cよりは中6週の京都金杯の方が調整しやすい
・阪神よりも京都の方がいい
・金杯は縁起物
こんなところだろうか。

改めてダイアトニックの成績を眺めてみる。
デビュー以来、ほどほどに間隔を開けて使われていることに気づく。初めて中2週で使われたマイルCSで崩れてしまった点からも、中2週の後に中4週の阪神Cより中6週の京都金杯を選択したのは理に適っている。

ではこの先を考えてみる。
果たして中3週で高松宮記念という選択肢はあるのだろうか?
おそらく答えはNO。
なにしろ同厩舎には昨年のスプリンターズS3着のダノンスマッシュが控えていて、現在、栗東に入っている。
いくらGⅠとはいえ使い分けが進んでいる現在の競馬を考えると、1200mに特化した使われ方をしているダノンスマッシュに1200m未経験のダイアトニックをぶつけるとは考えにくい。
そして今回と同じ中7週で京都のマイラーズCが控えている。距離を求めれば中10週で京王杯SCというのも可能性は高いだろう。
ならばダイアトニックは後先考えずに阪急杯に全力投球の線が濃厚だ。

ただダイアトニックに限らず、今回の出走馬の大半は高松宮記念には関心が薄そうではある。
フィアーノロマーノも連覇が懸かるダービー卿CTの方に行きそうな匂いはするし、マイスタイルも下手すると大阪杯に傾きそう。

ステルヴィオは昨秋のスプリンターズSを直前で回避したくらいだから高松宮記念という選択肢もありそうだが、ハナから高松宮記念狙いという感じではなさそう。
ライラックカラーはカーバンクルSの内容から1200mは短いとのことでマイル路線が視野に入ってきそう。
クリノガウディーもマイル路線だろうから、とにかく今回の阪急杯は目の前の1400mに集中した方が良さそうだ。

改めて中心はダイアトニック。軸としては信頼度は高そう。
これを食う可能性があるのはステルヴィオとスマートオーディンじゃないかとは思っている。
単を持っていていい(=WIN5の買い目に加える)かどうかはこれから考えるけど。

印はほぼ内枠で固めるが、馬券的には3列目に穴っぽいところを交ぜておきたい。そんなスタンスで考えています。

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