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引退・種牡馬入りが一転して現役復帰!? 数奇な運命をたどることになった競走馬たち─Gambling Journal ギャンブルジャーナル/2017年2月27日 18時2分 http://biz-journal.jp/gj/2017/02/post_2694.html
野球などのスポーツでは一度引退した選手が現役復帰を志し、話題となることもある。そしてこれは人のみに限らず、馬でも同様のことが行われるようだ。
14年のG2・UAEダービーを制し、同年後半には米国のパシフィッククラシック(G1)、BCクラシック(G1)でそれぞれ2着に入る活躍を見せ、種牡馬入りしていたトーストオブニューヨークが復帰を画策しているという。
同馬は15年のドバイWCを目指していた最中に故障が発覚。同年秋に引退し、16年からは祖国のカタールで種牡馬入りしていた。だが、カタールではサラブレッドの需要は少なく、種付け数は思うようには伸びなかった。今年も増える望みが薄く、そのため陣営は現役復帰に向けて動き出したという。
故障から種牡馬入りしたにもかかわらず、現役復帰を目指すという異例の事態だ。だが、過去を遡れば、同様の事例はいくつか散見される。
日本で、似たようなケースを辿った馬としてあげられるのは、02年の宝塚記念(G1)を制したダンツフレームだろう。同馬は、03年に引退。現役時代は重賞も含め6勝をあげていたが、母親の血統があまり高く評されていなかったこともあり、種牡馬として活躍することはできなかった。
そして交配のないまま1年間を過ごし、突如、荒尾競馬場で現役復帰する。引退したはずのG1馬が地方競馬で復帰するというのは極めて異例であり、当時の競馬界を大いに話題となった。2度目のデビュー後は、いくつかのレースへ参戦するも成績は振るわず、再度引退。その後、乗馬として余生を送った。
また海外に目を向ければ、イギリスとアイルランドでG1を計3勝し、13年に引退・種牡馬入りしていたアルカジームが現役復帰を果たしている。そして、復帰後もG1レースで勝利をあげたのだから驚くしかない。また06年のギニー馬ジョージワシントン、オーストラリアのスタースパングルドバナーなども種牡馬から現役復帰を果たしていた。
さらに種牡馬と競走馬の二足のわらじをはいて、活動した馬もいる。
1991年の英国エクリプスS(G1)を制したインヴァイアロンメントフレンドは、93年から95年まで春は種牡馬、それ以外の次期ではレースに出走するという慌ただしい生活を送っていた。その間、勝利をあげることはなかったが、キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス(G1)などの重賞にも複数出走している。
また牝馬であれば、ディープインパクトの母馬として知られるウインドインハーヘアが有名だ。種付け後に現役に復帰した同馬は、妊娠したままドイツのG1アラルポカルを制している。ちなみにその時、お腹にいた仔は未勝利で終わった。
現在、トーストオブニューヨークは獣医師にかかり、脚部の状態を検査しているという。判断次第ではあるが、医師からのOKが出次第、本格的な調教に入るそうだ。
数奇な運命をたどることになったトーストオブニューヨーク。無事に復帰し、またターフを駆け巡ることができるのだろうか。注目したい。
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