グリーンセンスセラさんの競馬日記

25年間詐欺繰り返し全国を転々

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武豊の親戚かたり全国行脚25年 72歳詐欺老人のダマし話術─日刊ゲンダイDIGITAL / 2019年3月15日 9時26分 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/newsx/249446

「12日の府中(東京)競馬場の第1レースに武豊がメジロカムイいう馬に乗って出るんや。間違いなく勝つから(代理で)馬券を買うとったるわ。今、いくら持ってんの?」

 武豊騎手の親戚をかたり、架空のレースの馬券代を詐取したとして、住所不定、無職の菊本輝昭容疑者(72)が12日、京都府警東山署に詐欺の疑いで逮捕された。

 京都・祇園の高級寿司店に初老の菊本容疑者が姿を見せたのは、まだ界隈に門松が飾られていた1月8日の昼ごろのこと。

「予約したいんやけど」

 菊本容疑者は板前の男性(50)に声を掛け、「こういうもんやけど」と言って1枚の名刺を差し出した。そこには「日本中央競馬会 調教師 武宏平」と書かれていた。武宏平さんは元調教師で、武豊騎手の父親のいとこにあたるが、菊容疑者本が持っていたのは偽の名刺だった。

 男性は競馬には詳しくなかったが、武豊騎手の親族と聞き、財布から1万円を取り出した。菊本容疑者はその場で「第1レース単勝300円、預かり金1万円」と書いたメモを男性に手渡した。さらに「もうちょいあるやろ」ともう1万円を出させ、「また来るから」と言って立ち去った。

 名刺には携帯電話の番号が書かれ、菊本容疑者はスマホの画面に表示された自分の番号を男性に見せ、「ほら、番号同じやろ」と言って信頼させていた。

 男性がレースを調べたところ、東京競馬場でその日に開催されるレースはなく、だまされたことに気づき、警察署に相談。近隣の飲食店でも同様の被害が相次いだため、府警は3月に菊本容疑者を指名手配し、行方を追っていた。捜査員が兵庫県赤穂市のホテルに宿泊しているのを突き止め、身柄を拘束。調べに対し、「他にもやった」と供述しているという。

「菊本容疑者はもともと北海道で武元調教師のいとこが経営する牧場で働いていて、その後、ホテルでフロント係などをしていたが、1994年、武調教師に成り済ます手口で滋賀県警に逮捕された。98年には東京・銀座や北海道、福島、京都のスナックなどで客や経営者に、『武豊の叔父で調教師』とウソをつき、『豊が騎乗するから勝つ』『堅い馬券を買うて、後日、持ってきてあげるわ』と言って、50件ほどの詐欺容疑で警視庁に逮捕されています」(捜査事情通)

 騎手や調教師は法律上、馬券が買えず、絶対当たることなんてあり得ないのに、なぜコロッとだまされたのか。

「競馬の話を切り出して詳しい人とはそれ以上関わらず、知識が乏しく武豊騎手の親戚だと信じ込んだ人には執拗に馬券の購入を勧めていたようです。時には『なんとかサイレンス』と、馬の名前まででっちあげていた」(前出の捜査事情通)

 元調教師にとっては迷惑千万な話だが、25年もの間、詐欺を繰り返しながら全国を転々とし、生活してきたのだから、とんだ口から出まかせ老人だ。

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