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英インターナショナルSは、左回りで1周3200mのヨーク競馬場で行われます。キングジョージ6世&クイーンエリザベスSが行われたアスコット競馬場は、非常に起伏の激しいタフなコースだったのに対して、こちらはほぼ平坦なのが特徴。英国にしては走りやすく、速いタイムが出ることから、英国の競馬場の中では、もっとも日本に近い競馬場と言われています。 英インターナショナルSが行われる芝2050mは、向こう正面からスタートして200m弱のところに緩やかにコーナーがあるコース。最後の直線も1000m弱もあるため、前半から無理をさせない傾向があります。つまり、スローペースが発生しやすく、先行馬が有利ということです。 今回は戦前の段階でエネイブル、クリスタルオーシャン、マジカルの3強と目されていましたが、そのうちエネイブルとマジカルが回避。明日のヨークオークスで激突することになりました。これにより、クリスタルオーシャンが断然の1番人気に支持されましたが、今回はキングジョージ6世&クイーンエリザベスSでエネイブルとの歴史的名勝負を演じた後の一戦。疲れが出ての取りこぼしがあっても不思議ないでしょう。 よって、◎には、前々走のエクリプスSでエネイブルと0.5秒差差(3着)の(8)リーガルリアリティを推します。前々走の2着馬はマジカル。また、4着馬ハンティングホーンは、キングジョージ6世&クイーンエリザベスSで5着と善戦しました。このように前々走はレベルの高い一戦。 リーガルリアリティは芝1400mでデビューし、しばらくマイル戦を使われていましたが、初めての芝1990m戦となった3走前のG3・リガディアジェラードSで結果を出し、中距離路線で活躍するようになりました。 長らくマイル戦を使われ、その後のG1・クイーンアンSで2着と好走するビートザバンクなどの強豪と戦って、3着と善戦するものの勝ち切れなったことと格下相手の前走・ヨークSで4着に敗れたことで完全に人気の盲点となりましたが、ここでも通用する能力を持っていることは明確。また、前走は重馬場。瞬発力を生かすこのこの馬が、勝ちに行く競馬をしては、最後失速も当然です。今回はこれと言った逃げ馬不在で、スローペースが濃厚。好位から瞬発力を生かす形なら十分勝ち負けになるでしょう。 ○は、デビューから15戦全て3着以内の安定感を誇る(2)クリスタルオーシャン。前走のプリンスオブウェールズSでもマジカルを相手に2番手から直線早め先頭に立ち、そのまま押し切ってのゴールイン。前走のキングジョージ6世&クイーンエリザベスSでも直線早め先頭からエネブルとの長い長い叩き合いの末、4着馬を8馬身4/3差をつけて圧勝しているように、近走は本格化を窺える内容。 しかし、前記したように、前走で強烈なパフォーマンスを見せつけた後になるだけに、疲れが気になります。相手を考えると、ここも3着以内には来れそうですが、◎リーガルリアリティの前走のように、敗れることがあるのが競馬です。 ▲は、英ダービーでは6着に敗れましたが、前々走のセントジェームズパレスS・1着、サセックスS・2着と近2走が充実の(7)サーカスマキシマス。この馬が前走で敗れた相手は、前々走で3着に降したトゥーダーンホット。また、近2走ともマイル路戦であることからも、この馬はマイル戦でスピードを生かすタイプです。 そうなると、芝2050mの今回は適さないイメージがあるかもしれません。しかし、マイル路線馬が活躍するのがこのレースです。7年前にこのレースを制したあのフランケルを始め、過去10年の連対馬20頭中6頭が前走マイル組です。マイル戦でも通用するスピ―ドがないと苦戦することが多いのが、ヨークの中距離戦です。 以下特注馬として、前々走のドバイシーマクラシックでハンティングホーンを4着に降し、2着と善戦した(1)シュヴァルグラン。この馬は日本国内のG1勝ちはジャパンCのみですが、芝3000m以上では3度の天皇賞(春)を含めて全て3着以内のステイヤーですが、スタミナが不足する休養明けでタフなコース、タフな流れの前走・キングジョージ6世&クイーンエリザベスSはさすがに酷すぎました。 しかし、今回は日本に近い競馬場のヨーク。ひと叩きされての今回は、巻き返しに期待します。日本馬はスタミナがないので、長距離路線で実績があるくらいでちょうどいいでしょう。 あとは△にG1は3歳時に2戦して6着、4着ですが、前々走でリステッド競走を制し、前走ではG2・ヨークSを優勝とここへ来ての勢いがある(3)エラーカム。今回と同距離コースの前走では、3走前のリステッド競走で2馬身半差をつけられたアデイブに3馬身4/1差をつけての完勝でした。この馬は追加登録料の1000万円を支払ってのここ出走。このことからも調子の良さが窺えます。 他では、4走前のドバイターフでは、アーモンドアイと0.3秒差(3着)、前々走ではクイーンアンSではビートザバンクを2着に降して初G1制覇を果たした(4)ロードグリッターズ。この馬は展開に恵まれ、前々走こそ優勝しているものの、マイル戦だと追走に苦労している面があるので中距離がベストの馬。芝2050mの今回での巻き返しを警戒します。 さらに3走前の英ダービーではアンソニーヴァンダイクと0.1秒差(3着)でしたが、続くG2・キングエドワード7世Sでは後続に0.8秒差を付けての圧勝し、前走のパリ大賞Sも優勝した(8)ジャパン。パリ大賞典は3歳限定戦。つまり、欧州の3歳トップクラスの馬と言えます。この馬は秋の凱旋門賞の前哨戦まで休養される予定でしたが、好調子キープでここ出走とのこと。それでも初G1制覇の後は、△ロードグリッターズの前走のように、やらかすことが多いので、過大評価は禁物でしょう。 最後に前走のセントジェームズパレスSでは前有利の流れを味方に▲サーカスマキシマスが早め先頭から粘るところを、差してクビ差2着の(9)キングオブコメディこの馬は脚力のある馬ですが、目標はこの先の英チャンピオンSとのこと。安定した成績は褒められますが、過大評価は禁物でしょう。 |
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