グリーンセンスセラさんの競馬日記

「超ハイレベル」3歳牝馬

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2歳女王ソウルスターリング中心も「超新星」ファンディーナの出現で勢力図は激変?「超ハイレベル」とウワサの3歳牝馬クラシック有力馬を紹介!━ Gambling Journal ギャンブルジャーナル/2017年01月25日 10時16分00秒  http://biz-journal.jp/gj/2017/01/post_2395.html

 22日に突如として現れた「超新星」ファンディーナ(栗東・高野友和厩舎)の9馬身差デビューによって、その勢力図が大きく覆ろうとしている今年の3歳牝馬クラシック路線。

 だが、『週刊ギャロップ』(サンケイスポーツ)で3歳世代としては初となる満点評価「★7」を獲得した"怪物娘"の出現をもってしても「1強」状態とはならないほど、今年の3歳牝馬はレベルが高いといわれている。

 そんな逸材揃いの3歳牝馬世代の中でも、未だ「最高評価」が揺るがないのが2歳女王のソウルスターリング(美浦・藤澤和雄厩舎)だ。

 デビュー2戦2勝で、1番人気に支持された昨年12月の阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)では最後の直線であっさり抜け出すと後続を完封。G1で迎えた初のマイル戦をものともせず好意につけると、まったく危なげない走りで世代の頂点に立っている。

 好位抜け出しの強い競馬というのは、一昨年のメジャーエンブレム(16年、NHKマイルC)を彷彿とさせるものがあるが、あちらはどちらかといえば「超A級マイラー」といった感じ。

 だが、デビュー2戦を1800mで戦ったソウルスターリングは走りが雄大で、距離が伸びて良さそうなタイプに見える。そんな馬がマイル戦で一級のパフォーマンスを披露したからこそ、そのスケールは底知れないものとなっているようだ。

 さらにこの2歳女王のスケールを底上げするのが、世界的に見ても間違いなく「超一流」と断言できる、その血統背景だ。

 父フランケルは早くも「21世紀最強馬の一頭」と評価される歴史的な名馬。戦績は14戦無敗で、G1勝利の数は「10」に上る。さらに母スタセリタも仏オークスを始めG1を6勝。ソウルスターリングはデビュー戦を快勝した頃から「16冠ベビー」として早くも話題になっていた。

 その時代、時代で様々な「最強馬」が競馬史を彩ってきたが、「ブラッドスポーツ」と呼ばれる競馬において「強い良血馬」というほど"わかりやすい"構図はない。ソウルスターリングはその典型といえ、すでに多くの競馬ファンを魅了する存在となっている。今年はチューリップ賞(G3)から桜花賞(G1)を目指す"王道ローテ"が予定されているようだ。

 そんな2歳女王に迫る評価を受けているのが、アルテミスS(G3)の覇者リスグラシュー(栗東・矢作芳人厩舎)だ。


 元より評価が高かった存在だが、この馬の評価を確固たるものにしたのが「敗れてなお強し」といわれている昨年の阪神JFの走りだろう。

 結果的にはソウルスターリングに1馬身1/4の差をつけられての完敗といえるが、阪神のマイル戦で不利といわれている大外枠に入ったことや、スタートで大きく出遅れながらの2着確保は地力の証か。

 競馬に自在性があることや父がスタミナ十分なハーツクライということもあって、ソウルスターリング以上に距離が伸びて良いタイプ。すでに多くの競馬評論家からは距離が2400mに伸びるオークス(G1)で「この馬が逆転するのでは」といわれているようだ。

 まずはチューリップ賞でリベンジの機会があるようだが、そこでソウルスターリングを逆転するようなことがあれば、一気にクラシックの本命に躍り出る可能性もある。

 実は今年はハーツクライの"当たり年"で、特に牝馬での活躍が目立っている。中でも年明けの寒竹賞(500万下)を完勝したホウオウパフューム(美浦・奥村武厩舎)は、リスグラシューに次ぐ高い評価を受けている。

 デビュー戦こそ敗れたものの、そこから2連勝。特に牡馬を相手に2000mを勝ち切った寒竹賞の走りは、この馬の評価を一気に高めたといえるだろう。

 スタートで出負けして最後方からの競馬になったものの、最後の直線で大外に持ち出されると、上がり最速となる34.5秒の末脚で豪快に差し切った。

 2位に0.5秒もの差をつける圧倒的な末脚でライバル全頭を飲み込むと、最後は流してゴール。直線が短く、小回りの中山コースで簡単にできる走りではない。年明けから絶好調の田辺裕信騎手と共に、桜花賞をパスしてフローラS(G2)へ向かう見込みだ。

 また、同じハーツクライ産駒では昨年11月の百日草特別(500万下)で2勝目を上げたアドマイヤミヤビ(栗東・友道康夫厩舎)もスケールを感じさせる逸材だ。


 牡馬混合戦の中距離レースとなる百日草特別を牝馬が勝ち切ること自体が珍しいが、前回牝馬ながらこのレースを勝ったのが、現在も現役牝馬トップクラスの一頭に上げられるルージュバックだ。

 ルージュバックも後に重賞戦線で活躍するベルーフを寄せ付けない勝利だったが、このアドマイヤミヤビも後に京都2歳S(G3)を勝つカデナを完封しての勝利だけに、その価値は高い。

 3着のアウトライアーズも、その後にひいらぎ賞(500万下)を単勝1.6倍で勝ち上がっており、間違いなく一定以上のレベルにあるといえるだろう。今年は2月のクイーンC(G3)から始動する予定となっている。

 そのクイーンCでの激突が予想されるのが、アルテミスSで2着の実績がある良血馬フローレスマジック(美浦・木村哲也厩舎)だ。

 エリザベス女王杯(G1)を勝ったラキシス、現役トップマイラーの一頭に数えられるサトノアラジンを兄弟に持つ良血馬だけに元々の期待も大きいが、この全妹はそれらを超えるかもしれないポテンシャルを見せている。

 未勝利戦を勝ち上がって挑んだアルテミスSでは、スタートで出遅れながらも上がり最速の33.3秒という"鬼脚"を繰り出してリスグラシューを半馬身差まで追い詰めた。ディープインパクト×ストームキャットというニックス配合らしい切れ味は、間違いなく「世代屈指」といえるだろう。

 始動戦となるクイーンCは、そのアルテミスSと同じ東京のマイル戦。後方から脚を使う競馬が板についてくれば、ますます怖い存在になりそうだ。

 ここにさらに阪神JFで3着したレーヌミノル(栗東・本田優厩舎)が出走を予定していることからも、今年の3歳牝馬路線が如何に狭き門かがうかがい知れる。

 小倉2歳S(G3)を6馬身差で圧勝した快速馬だが、阪神JFではその懐の深さを披露。ソウルスターリング、リスグラシューには0.3秒差つけられる完敗だったが、4着以下には2馬身以上の差。


 本質的には短いところが良さそうだが、その2頭がいなければ当然実績最上位の存在なのは間違いない。

 さらに今年の3歳牝馬の恐ろしさを物語っているのが、わずか一度、それも牡馬混合G1での敗戦でミスエルテ(栗東・池江泰寿厩舎)の評価がここまで落ちることだ。

 昨年、ファンタジーS(G3)を単勝1.4倍で完勝し、ソウルスターリングと並んで"フランケル旋風"を巻き起こしたミスエルテ。規格外の挑戦となった朝日杯フューチュリティS(G1)では1番人気を獲得し、一時は「世代最強」といわれていたほどの逸材だ。

 しかし、レースは中団から本来の伸びを欠いて4着。勝ったサトノアレスから0.4秒差と、性別を考慮すればまったく悲観する必要もなさそうだが、わずか1敗がその馬の評価を大きく下げてしまうのがクラシック。ましてやキラ星の如く素質馬がひしめく今年の3歳牝馬の中では、それも仕方がないのかもしれない。

 だが、復帰戦の勝ち方によってはすぐに評価も高まるだろう。次走は未定だが、馬体減に課題を抱えている馬だけに慎重な判断が下されそうだ。

 他にも新潟2歳S(G3)の覇者ヴゼットジェリーや、阪神JFの4着馬ディーパワンサ、紅梅S(OP)を快勝したアロンザモナ、昨年のオークス馬シンハライトの妹となるミリッサなど、ここで小さく扱ったこと、もしくは名前を出さなかったことを後悔させられるような素質馬がとにかく多いのが今年の3歳牝馬だ。

 昨年も2歳女王メジャーエンブレムと桜花賞馬ジュエラー、オークス馬シンハライトの「3強対決」で大きな盛り上がりを見せた牝馬クラシック。今年はそれ以上、例年にないハイレベルな戦いが期待できそうだ。

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Aアイ Aアイ|2017年1月28日 0:49 ナイス! (0)

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