山崎エリカさんの競馬日記

本日の見所(毎日王冠)

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2015年 毎日王冠
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昨日、土曜日の東京は、想定どおりの高速馬場で、内々、前々有利のオンパレードでした。しかし、高速馬場でもG2の毎日王冠となると内々、前々を狙うというのは安易です。少なくとも東京芝1800mで行われるレースのなかでは一番の格が高いレースだからです。

レースを勝てば、新馬・未勝利→500万下→1000万下→1600万下→オープン特別→G3→G2→G1と格が上がって行きます。一般的にはクラスが上がればペースも上がります。しかし、近年は『スローペース症候群』と言われているように、前日や同日の500万下の決着タイムよりも毎日王冠の決着タイムが遅いこともあります。例えば、2011年の毎日王冠は、同日の最終12R・芝1800mの500万下よりも0.4秒も遅い決着タイムでした。

●東京11R・毎日王冠(勝ち馬ダークシャドウ)
12.8 - 11.5 - 11.8 - 12.6 - 12.4 - 12.0 - 10.9 - 11.1 - 11.64F通過48秒7-5F通過61秒1 最終走破タイム 1分46秒7
●東京12R・500万下(勝ち馬エチゴイチエ)
13.1 - 11.5 - 11.3 - 11.7 - 11.7 - 11.7 - 11.3 - 12.0 - 12.04F通過47秒6-5F通過59秒3 最終走破タイム 1分46秒3

しかし、毎日王冠ラスト4F目の12秒0からラスト3F目10秒9へと急加速しているのが、レースの格なのです。この急激なペースアップで能力上位馬とそうでもない馬が振るいにかけられ、弱い馬はここで置かれます。よくドスローだと能力どおりに決まらないと言われることもありますが、実はそうでもないです。ダークシャドウは次走の天皇賞(秋)の2着、このレースの2着馬は、今回も出走する列記としたG1馬のリアルインパクトです。

今回で伝えたいのは、スローペースだから指数どおりに決まらないとするのは正しくはないということ。確かにスローだと馬群が雁行状態となりロスが生じやすく、進路を失いやすいため、平均ペースやハイペースのほうがより能力どおりには決着します。でも、スローペースでも意外と能力どおりに決まっているのです。

また、毎日王冠は高速馬場特有のハイレベル戦で、前が前半で奪いきれなかったリードを奪おうと、後半で早仕掛けをしてくるので潰れることが多いです。ちなみに2011年の毎日王冠で12秒0から10秒9まで引き上げたのはシルポートですが、スローでありながらも8着に敗れました。前が残れるとしたら、もう少し前半から動いて、4コーナーの最内で脚を溜めることでしょうね。さて、エイシンヒカリと武豊騎手は、どういう逃げを打つのか?

・・・というのを書いて寝て起きたら、けっこうな雨が降っていました。道悪になってしまったようです。正直、武豊騎手は、急激なペースアップは悪だということをよく熟知し、とても嫌う騎手なので、エイシンヒカリは良馬場ならば4F通過46秒台前半、5F通過58秒台までペースを引き上げて、かつてのサイレンススズカのような能力ガチンコ勝負(コース取りに有利不利がないという意味での能力勝負)に持ち込むと見ていましたが、道悪か? これだと自ら主導権と取って、平均ペースに持ち込む必要性もないし、平均ペースで逃げたつもりがオーバーペースになる危険性もあります。今回のエイシンヒカリは、テンが速いリアルインパクトの2番手という姑息な戦法をとってくることも視野に入れなければならなくなりました。ただ、エイシンヒカリに武豊騎手が乗っている以上は、完全なスローペースということはないはずなので、ガチンコ勝負に近い形で予想を組み立てます。

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