山崎エリカさんの競馬日記

今週の見所(日曜日)

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2015年 宝塚記念
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ゴールドシップの3連覇が期待される今年の宝塚記念。ゴールドシップの一年目の宝塚記念は、好スタートから速い流れを先行して押し切るとても強い内容でした。しかし、二年目の宝塚記念は、代打騎乗のジェンティルドンナが「この馬は2列目で競馬をするもの」という固定観念で乗り、逃げ馬ヴィルシーナが4F目でたっぷり息を入れても、ジェンティルドンナを初めとする先行勢がヴィルシーナを突こうとせず、“魔の13秒2”を生み出しました。4F目の13秒台というのは、不良馬場の古馬G1でも滅多に出現しません。宝塚記念を過去15年まで遡っても一度もないです。

この魔の13秒台の出現により、ゴールドシップが出負けをリカバーし、2列目のジェンティルドンナの外のポジシションを確保することが出来たのです。確かにそこからは、この馬の持ち味でもあるロングスパートで、強い勝ち方はしていますが、鞍上がそのチャンスを生かさなければ、勝てなかった可能性も十分あるでしょう。それは論より証拠で、逃げ馬クリールカイザーが淡々と逃げた、今回と同距離芝2200mのAJC杯では7着に敗れました。

阪神大賞典と、天皇賞(春)の実績を見ると、一昨年や昨年よりも絶好調のイメージですが、ゴールドシップは一昨年よりは確実に二の脚がつかなくなっています。一昨年はがんばれば前半3F36秒台前半で行けたのに、最近は、がんばっても前半3F37秒台後半。前走はとうとう40秒台越えをしました。これはゴールドシップが多少なりとも衰えた可能性もありますが、行かせない競馬ばかりしていたツケが回ってきたのも大きいでしょう。距離が3000m以上あれば、序盤のポジションの悪さを道中で補う(捲くる)ことが出来ますが、芝2200mだと前半4~5F目でがっつり緩まないと、追い込み馬が先行馬に追いつくのは難しいでしょう。

確かに今回は先行勢が手薄ではありますが、今回は昨年の宝塚記念ではペースを押し上げずに負け、前走の天皇賞(春)ではペースを押し上げすぎて負けたカレンミロティックがレースメイクの形。実際に陣営も、「逃げたいとコメントしているネオブラックダイヤに出来れば行ってもらいたいけど、スローにするくらいなら自ら逃げる」とコメントしています。これは、ゴールドシップに捲くらせないペースにするという意味でしょう。これだとゴールドシップは間違いなくピンチ! もう一度、神がゴールドシップに微笑むのだとしたら、カレンミロティックがペースを引き上げすぎて、前が完全に崩れたときでしょう。日曜日は雨が降り、タフな馬場になる模様。果たして、再び奇跡は起こるのか? とても楽しみな宝塚記念になりました。

 ナイス!(20

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