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「中京ダートは先行馬有利」
こんな文章があらゆるメディアで出ていたかと思いますが、
多くの競馬ファンはもちろん、
専門家や評論家の考えを一気に覆したのが今年のチャンピオンズカップでした。
今年と昨年の1ハロンごとのラップタイムを比較してみましょう。
(今年)12.5 - 10.7 - 12.3 - 12.5 - 12.2 - 12.3 - 12.5 - 12.5 - 12.9
(昨年)12.6 - 11.7 - 13.2 - 12.9 - 11.9 - 12.2 - 12.4 - 11.7 - 12.4
まず注目したいのが2ハロン目。
今年の方が昨年よりも「1秒」も速いんです。
たった1秒ですけど、競馬ではこの1秒がとてつもなく大きな差となります。
2ハロン目に10秒台を記録する要因となったのは、
ボウマン騎手騎乗のクリノスターオーと、パートン騎手騎乗の香港馬・ガンピットでした。
クリノスターオーがある程度追っつけて前に行くのは想定出来ていました。
近走が冴えない成績でしたし、陣営から「思い切って前へ」という指示が出ているかも。
と僕は考えていました。
でも、ガンピットがガンガン前に行くのは想定出来なかったです。
芝で逃げた事のある馬ですけど、控える競馬も出来る馬なので、出方が不透明でした。
不利な外枠に入った時点で、玉砕覚悟のレースをするつもりだったのかな?と思ってます。
この2頭が先行争いに出た事で不利を被ったのはコパノリッキーでした。
武豊騎手やオーナーからは恨み節のようなコメントも出ていましたが、
基本的には弱点も併せ持つ逃げ馬ですからね。
ホッコータルマエもリッキーを潰す騎乗をしていたわけで、
そんな中で7着に残すんですから、リッキーの地力はまだまだ侮れない、
と考えておいた方が良さそうです。
ホッコータルマエは僕の本命でしたが、
スタートがイマイチ、かつ、内のクリノスターオーに寄られてしまって、
レース序盤のポジション取りに苦労していました。
でも、好位の外めでレースを進めていましたし、道中は勝てそうな雰囲気で走っていたんですが、
4角手前で捲っていってコパノリッキーを早めに捕まえに行きました。
結果的には早仕掛けでコパノリッキーを追った事が裏目に出て、5着に入るのが精一杯でした。
幸騎手の仕掛けるタイミングを批判する声が多くなっているようですが、
仕掛けが早かったがために負けてしまったわけですから、批判されても仕方ない、と僕は思います。
本命にした僕も「後方にも強い馬がいるんだから、あんなに強引なレースをしなくても…」と考えています。
レース映像を冷静に振り返ってみると、ローマンレジェンドもかなり早く仕掛けていますから、
慌てて仕掛けしまう幸騎手の心理も理解しなきゃいけないでしょう。
2着・ノンコノユメ、3着・サウンドトゥルーは、展開の恩恵を受けた形になりましたが、
自分の競馬に徹したからこその好走でしたし、前崩れの展開になれば来ても不思議ありません。
ノンコノユメのルメール騎手は最初から直線で内を突く事を想定していたんでしょうね。
上位人気馬に乗っているのに、ギャンブル的な乗り方が出来るのはさすがです。
最後に1着馬のお話を。
昨年4着のサンビスタが見事優勝。
中央のダートG1を牝馬が勝つ時代が来たんですね。しかも6歳馬。
前走・レディスクラシックでは、ホワイトフーガに出し抜けを食らって完敗。
牝馬同士のレースで負けてしまうんだから、今回は要らないだろう…。
僕はそう思っていたんですが、見事にやられました。
2枠4番という、内枠が不利な状況にならない限りはとんでもなく良い枠を引き、
好位で折り合いをつけ、道中の位置取りも完璧。
直線でもスムーズに前が開く形になりましたし、色々な状況が全てサンビスタに味方しました。
もう1回走ってサンビスタが勝てるかどうか、と言われると、
僕は無理だと思いますが、千載一遇の大チャンスを見事にモノにしたわけですから、
立派という他ありません。
他で気になったのは4着のロワジャルダンですね。
大外枠に入った時点で厳しい競馬になる事が予想されましたが、
サンビスタと枠が逆だったら、勝っていたのはこの馬かもしれない、
と思えるくらい良いレースをしていたと思います。
アンカツさんのツイッターでも「来年の今くらいは本命級の馬になっている」
という言葉があったように、今後の伸びしろが期待できる馬だと僕も思っています。
2着から4着までの3頭が全て関東馬。
ダート界での関東馬劣勢、という流れが変わる時代になったのかもしれません。
競馬には一定の常識や方程式がありますけど、
「競馬=生き物」ですから、時には全く想定していない事が起きます。
よく考えてみれば、今年のチャンピオンズカップは昨年よりも速い流れになる、
というのはメンバー構成を見たら、パッと思いつくようなものなんですけど、
昨年が「行った行った」の前残りでしたし、
ホッコータルマエとコパノリッキーの実績を過信しすぎてしまった面がありますね。
これまで、当たり前のようにG1で上位争いをしてきた、
ホッコータルマエ・コパノリッキーの2頭が共に崩れてしまいました。
今後、この2頭がどういう結果を出すのかは分かりませんが、
2頭が天下にいる時代はもう終わったのかもしれません。
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コメントの投稿は会員登録(無料)が必要です。take9174|2015年12月7日 21:01 | (3) |
こんばんわ。
マイル、スプリントなら末脚馬も
活躍しますが、
ダート中距離は
基本的に先行馬ですからねぇ。
シンガリ人気でリッキーの勝利した
去年のフェブラリーSから
中央ダートG1は混戦ムードに
なった気がしますねぇ。
>take9174さん
ダート中距離の重賞で、
ここまでの差し決着はそうは無いですよね。
混戦になればなるほど展開予想が難しくなるので、
今後は視野を広げた中で予想していかないといけないのかな?と思ってます。