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「びしょぬれでチョコ分け合った」屋久島で孤立の登山者━朝日新聞デジタル 2019年5月19日12時26分 https://www.asahi.com/articles/ASM5M41V1M5MTLTB009.html
鹿児島県屋久島町で、大雨による土砂崩れのため孤立して一夜を明かした登山者の大半が19日、下山を始めた。
【写真】孤立したバス車内の様子。バスの行く手に木が倒れているのが見える=下山者提供
荒川三叉路と呼ばれる場所から下山した埼玉県吉川市の会社員川口かおるさん(30)は「怖かった。暖房を入れてもらったが、みなびしょぬれで口々に寒い寒いと言っていた。カッパを車内で干した。バスの中でチョコレートを持っている人がいて、みなで少しずつ分け合って食べた」と車中での様子を話した。
救助隊のバスに乗り換えるため、車外に出たとき、傘を持っている人は3人しかいなかった。「みんなで背中をさすり合って寒さをしのぎました」と話した。(井東礁)
■「生きた心地しなかった」
荒川三叉路から下山した北海道士別市の団体職員、工藤典子さん(61)は「生きた心地がしなかった」と振り返る。登山途中、土砂崩れであふれた水が道をふさぎ、足止めされた。その際、ガイドが張ったザイルのようなロープにしがみつきながらカニのヨコ歩きをして難所を越え、引き返したという。
バスの車中では、一部の機種以外電波が通じず、電話を貸しあったという。
登山歴は7年。屋久島を訪れたのは3度目だった。「屋久島は雨が降るのが普通と思っていたが、あまくみていた。無事はガイドのお陰」とほっとした様子で話した。(木脇みのり)
ASAHI.COM|作成: 朝日新聞(THE ASAHI SHIMBUN)
【写真・図版】孤立したバス車内の様子(下山者提供)
【画像1/5枚】「びしょぬれでチョコ分け合った」屋久島で孤立の登山者:朝日新聞デジタル
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