亀丸少年さんの競馬日記

月曜の未明に目が覚め、今日の夕刻に講演会を聴く内田樹氏のツイッターを眺めていたら、こんな言葉が。

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「今の日本社会の最悪の欠点は「失敗を認めないこと」です。失敗を認めれば自力で、すぐに補正できます。失敗を認めなければ誰も責任は問われないけれど、そのコストは制度の全体的な破局として、つまり他者の痛みとして支払われるしかない。」

「人々が失敗を認めないようになった理由の一つは「鬼の首でも取ったように他人の失敗を叩く」風儀が全社会的に蔓延したことがあります。失敗を認めるこで個人的に失うものがあまりに大きすぎると思うからこそ、必死に失敗を認めないようになる。」

「「間違えました」と言ったら「いいんだよ、わかれば」と笑顔で応じる文化を再興する必要があると僕は思います。失敗に対して寛容な文化圏でしかイノベーションは生まれませんから。他者の失敗に対する非寛容が作り出す環境は厳密で冷静なものであるよりむしろ暗鬱で不毛なものです。」

☆  ☆  ☆

日本を代表する大企業で、市場、消費者の信頼を失うような不祥事が連鎖的に明らかになる昨今、その背景、原因を自分なりに考えていたところ、この「失敗を認めないこと」を<今の日本社会の最悪の欠点>と指摘する言葉が目に留りました。

競争が激化する中で、自社、自組織の販売計画、営業目標、あるいは納期とか、その設定水準が妥当か、達成可能性をトップが、経営上部層が適切、かつ十分に把握しないまま、下部へ、現場に押しつける。そこでは「失敗を認めない」空気、プレッシャーがいつしか蔓延し、そのことが組織内部では、常態化し、それらが原因の一つで、今般のような憂慮する事態を招いているのではないかと。

「失敗に対して寛容な文化圏でしかイノベーションは生まれませんから。」という指摘も、頷かざるを得ないなと。

そういう意味では、どんなに予想力を磨いて、経験を積んでも、「不的中という失敗」は避けられず、その失敗を認めることができるからこそ、続けたくなる醍醐味、魅力のある馬券勝負との付き合いは、思った以上に貴重かもね、人生には。
もちろん、のめり過ぎないような自己管理力は欠かせませんけどね。

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