朝日杯ＦＳの前日にまったく同じコースで好時計勝ちし、幻の朝日杯勝ち馬と言われた(10)ミッキーアイルが、満を持してＧ１に挑む。時計面だけではなく、今年に入ってからも重賞２つを逃げきっており、実績的にも十分。これ以上ない形でのＮＨＫマイルカップ出走となった。

そのシンザン記念とアーリントンカップで(10)ミッキーアイルに手も足も出なかったタガノグランパ（このＮＨＫマイルカップには出走せず）が、次走ファルコンＳで(８)サトノルパンを下しているのが象徴的。その(８)サトノルパンが２番人気を争っているようなメンバー構成、力が違うと言えばそれで間違いないはず。

それでは(10)ミッキーアイルの何が不安視されているのかというと、逃げ一辺倒の脚質しかないだろう。この東京芝１６００ｍコース、ときおり人気薄のアッと驚く逃げ粘りはあっても（２着が多い）、基本的に逃げ馬に優しいコースではない。

でもね、(10)ミッキーアイルはそんなにスタートが速い馬でもないんだよね。未勝利勝ちの時は速かったけど、それ以外は普通のマイルのペースで逃げてきた馬。(10)ミッキーアイルの強さは「普通のマイルのペースで逃げて」、なおかつ「普通のマイルのペースで差してくる馬」の脚が使えること。

「瞬４平１消０」のラップギア適性値が示すように、スピードにモノを言わせて後半失速する訳ではなく、普通に差せる馬が、自分のペースで行ったら逃げる形になっていただけ。当然（(３)ダンツキャンサーとか）１２００ｍや１４００ｍの逃げ馬がいたらそっちのほうが速いだろうし、ムキになってハナ争い、結果オーバーペースというタイプでもないはず。

今回の(10)ミッキーアイルは逃げはせず、先行好位からいつも通りの末脚でスッと抜け出して快勝できると思う。末脚だけの勝負でもメンバー中最上近辺でっせ。仮にもう少し上のレベルの末脚を持つ馬がいたとしても、後方からでは先行する(10)ミッキーアイルを捕まえられますまい。



※印や金額は発走の約１時間前に確定。それまでは変更の可能性があります。