無敗の重賞ウイナー3頭が駒を進めてきた今年の
阪神JF。ほかにも目移りする素質馬だらけだが、“赤門流”の解析から浮上するのは-。
(1)生産界のガリバー
ノーザンファーム(NF)生産馬は先週のチャンピオンズCを
クリソベリルで制し、昨年マークした年間JRA・GI最多勝記録「16」に並んだ。記録更新はほぼ間違いないだろう。
そして、その快挙は今週末に達成される可能性が高い。2009年から昨年までの10年間で、NF生産馬が最も好成績を残しているのが
阪神JFだからだ。【7・6・2・25】連対率32・5%の全体成績も驚異だが、前走でオープン戦連対なら【5・5・1・5】で連対率は62・5%まで上昇する。
(2)早生まれを狙え
今年の2歳オープン戦における、生まれ月別の成績を示したのが表2。一目瞭然、1月&2月生まれの成績が傑出している。12年に2歳戦の開始時期が前倒しされて以降、生産界は生まれ月を早期化させる傾向にシフトしている。早生まれによる心身両面でのアドバンテージは、2歳戦でこそ威力を発揮する。
(3)末脚自慢
阪神マイルが広々とした外回りに生まれ変わった06年以降、
阪神JFで上がり3ハロン最速馬は【6・4・0・5】連対率66・7%。末脚がいい馬が台頭している。過去10年でデビューから無傷の連勝を飾り、かつ全て上がり3ハロン1位だった馬は表3の通り、【3・2・0・5】連対率5割だ。
注目馬 NF生産で2月21日生まれ、さらに上がり3ハロン最速で2戦2勝とくれば
リアアメリアが不動の中心だ。しかも、母リアアントニアは米GI・BCジュベナイルフィリーズ勝ちとできすぎの感すらある。
同じくNF生産で無敗の
レシステンシアは、3月生まれで上がり3ハロン最速歴がない点が気がかり。それなら2月生まれの
新潟2歳S覇者
ウーマンズハートや、1月生まれのNF生産馬
オータムレッドが
リアアメリアを追う存在になりそうだ。 (漆山貴禎)
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