週末の的中へ向け、いち早く重賞の出走予定馬を先取り！ 今回はエリザベス女王杯に出走予定の10頭を診断します。


ゴールドエクリプス
小倉記念3着馬。前有利の開幕週でも、無理をせずに控える形。勝ち馬、道中終始ラチ沿いを走らせた鞍上も好判断。4角8番手からしぶとく伸び、マリアエレーナをクビ差交わした。3勝クラスへに戻り、5キロ増の前走は、少頭数の後方からじわじわ位置を上げ4角では番手。直線は馬場の真ん中から伸び、OP入りを決めた。相手強化でどこまでやれるか。

サリエラ
今年は白富士Sを快勝し、目黒記念3着。道中は息の入る緩めの流れ、凝縮型の馬群から直線瞬発力勝負の競馬。枠順の性で外を回る形となったため、悲観する内容ではない。ただ、前走の新潟記念7着は、いまいち敗因を掴みづらい凡走。そこそこ人気になりそうで、馬券的な扱いが難しい。

ジェラルディーナ
昨年のエリザベス女王杯勝ち馬。大外枠も、内の荒れた外伸び馬場、さらに差し馬に向く流れと噛み合った。次走の有馬記念3着、2走前の宝塚記念4着は、差しに向く流れ。4走前の大阪杯6着、前走のオールカマー6着は、逃げ馬が残る流れ。展開に左右されるが、牝馬限定戦で巻き返したい。


ディヴィーナ
府中牝馬S勝ち馬。行く馬がおらず、内を見ながら我慢していたが、結局ハナヘ。緩いペースで逃げ、直線半ばまでもったまま。最後はハナ差も、待望の重賞初制覇。マイルを主戦場にしてきただけに、やはり距離延長は気になるところ。

ハーパー
ハイレベルのクイーンCを勝ち、桜花賞4着、オークス2着、秋華賞3着と、世代限定重賞で上位争い。前走は1枠2番から、緩め流れを前につける理想的な形。1、2着馬はいいないので、古馬との力関係が鍵になる。直線だけの競馬と分が悪く、そこそこ流れほしい。

ビッグリボン
マーメイドS勝ち馬。前の3頭が競り合い、1000m通過57.3。当日は前残り馬場だったものの、これではきつい。当馬は初角9番手から、馬群のなかを進出し、4角では前と差のない4番手。直線はきれいに前が開き、追い出しはスムーズだった。前走の京都大章典は、直線で進路が狭くなり8着も、不利がなくても厳しかった。内回りで長く脚を使うイメージで、ベスト舞台とは言えないか。

ブレイディヴェーグ
ローズS2着馬。スタートはもうひとつ。超高速馬場、緩みない流れを後方に構えると、直線は間から伸び2着。上がり32.9は出色もの。勝ち馬は、次走の秋華賞でも2着へ走った。内回りより外回りの馬だろうし、適性的にこちらへ回ったのはいい。五分のスタートなら、楽しみは大きい。

ルージュエヴァイユ
今年は愛知杯12着、メイS10着も、前者は重馬場かつ出遅れ、後者は直線壁になる不利があった。その後、エプソムC2着、府中牝馬S2着と、東京芝1800m重賞で善戦。前走はスタートに不利があり、スローペースを後方からも、上がり32.7の脚を使った。折り合いに不安はなく、中間の動きから上積みも見込める。相手は上がるが、割引く材料は少ない。

マリアエレーナ
近4戦は大阪杯5着、鳴尾記念5着、小倉記念4着、オールカマー4着と、もどかしい戦歴。クロフネ産駒ながら、昨年2000mの小倉記念を圧勝しており、次走の天皇賞秋では牝馬再先着。平坦の高速馬場が合うタイプだから、前走オールカマーの走りから地力の高さを感じる。京都は合いそうだが、開催後半の馬場でどうか。

ライラック
昨年のエリザベス女王杯では、12番人気の低評価を覆しての2着。外枠が味方になったとはいえ、秋華賞からの厳しいローテのなか大健闘。ストライドは大きいのに、道悪も走るし、内回りでも差してくる。前走の府中牝馬Sは約4カ月ぶりの実戦。ここでも、10番人気ながら3着。プラス18キロは、小柄なこの馬にとって好材料だったか。

(文・垣本大樹)

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