今週日曜東日本のメイン競走は中山記念。JRAのレーティング（公式格付）をベースとし、これにいくつかモノサシを組み合わせ、出走各馬の真の力関係を解き明かしていく。まずはベースのモノサシJRAレーティングの比較から入ろう（各馬13ヶ月以内の国内レースの数値のみを採用）。

119　ソールオリエンス
115　エルトンバローズ
114　イルーシヴパンサー、ジオグリフ
113　ヒシイグアス、レッドモンレーヴ
111　ラーグルフ
110　エエヤン、ドーブネ
108　マテンロウスカイ
106　ソーヴァリアント、タイムトゥヘヴン
104　マイネルクリソーラ
103　ボーンディスウェイ
101　テーオーシリウス
97　ホウオウリアリティ
（全馬格付あり）

中山記念杯は勝ち馬数値の範囲が広く、112の年もあればG1馬が横綱相撲で118前後の数値を叩き出すこともある。ただいずれにせよ高レベルのG2であることは間違いなく、平均すると115前後。比較は108以上の10頭でおこなってみた。

第2のモノサシはドウデュース。同馬は昨年天皇賞（秋）、有馬記念に出走したが天皇賞（秋）ではヒシイグアスと対戦し、有馬記念ではソールオリエンスと対戦した。予想のポイントとなるソールオリエンスの取捨を握るモノサシ馬は、出走表を見る限りドウデュース1頭で、わずか2頭の力比較になるが非常に重要なためこれを第一のモノサシとした。それぞれの馬とドウデュースとの着差（タイム差）は次の通り。

ヒシイグアス→+1.0秒　ソールオリエンス→+0.7秒


ヒシイグアスの過去の成績を見ると、ハイレベルのG1で上位に食い込んだのはタイトルホルダーの宝塚記念2着ただ一回。他はメンバーが小粒のG1を勝ち切れなかったものと、一線級が揃ったレースでの5～9着。G2、G3なら足りるが一線級が揃うG1では足りないのがこの馬の等身大の評価。ソールオリエンスの力はそれより僅かに上と考えれば、ハイレベルとはいえG2のここではヒシイグアス同様足りる可能性が高いが、クラシック勝ちによるレーティング値119については若干割り引く必要がある。

第3のモノサシはヒシイグアス。同馬は昨年大阪杯、札幌記念に出走したが、大阪杯ではラーグルフと対戦し、札幌記念ではソーヴァリアント、ラーグルフと対戦。2頭とヒシイグアスの着差（タイム差）は以下の通りだ。

ラーグルフ→大阪杯（+0.2秒）、札幌記念（+0.9秒）　ソーヴァリアント→札幌記念（-0.1秒）

この比較から分かるのは上位陣でラーグルフは力がやや劣ることと、ソーヴァリアントの比較優位。芝2000mの重賞チャレンジカップ2連勝から考えて、前走マイルCSは距離が合わなかった可能性が高く、またメンバー構成もキツかった。レーティング値は106と低いが、中心メンバーと大きな差はないものと考えたい。

他はマイル路線からの参戦となるが、イルーシヴパンサー、エエヤン、レッドモンレーヴは過去の成績から考えて今回の条件が最適とは思えず、中心からは外したい。

3つの比較、および考察から本命◎はヒシイグアス。全体的なレベルの低さは否めない4歳世代だが、それでもソールオリエンスの力はここでは一枚上。ただ人気を考えると、力差はないヒシイグアスのほうが妙味はあるとみられ、こちらを本命とした。○はソールオリエンス、▲はエルトンバローズ。△にソーヴァリアントを押さえておきたい。馬券はヒシイグアスから馬連、1頭軸の3連複。

【モノサシ比較による注目馬】
◎ヒシイグアス　○ソールオリエンス　▲エルトンバローズ

モノサシの正誤判定は2/25（日）だ。　



（文：のら～り）

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