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GⅠシリーズが再開し、阪神の日曜メインに古馬長距離王決定戦の天皇賞・春(5月1日、芝3200メートル)が行われる。京都競馬場の改修に伴い、昨年に続き阪神が舞台だが、スタミナを問われるのは変わりなく、タフなレースになりそうだ。
タイトルホルダー(美浦・栗田徹厩舎、牡4歳)がGI2勝目の好機を迎えた。同じく阪神で行われた昨年の菊花賞では1000メートル通過60秒0の快ペースから中盤でうまくペースを落とすと、直線でぐんぐん伸びて2着オーソクレースに5馬身差をつける圧勝。続く有馬記念は5着に終わったものの、ハイペースで先行勢が総崩れになるなか、不利な大外⑯番枠から2番手につけてしぶとく走り切り、強さをアピールする内容だった。前走の日経賞Vも4コーナーで外からクレッシェンドラヴに並びかけられ、内からボッケリーニの急追を受ける厳しい展開になりながら、クビ差しのいでみせた。少々飛ばしても簡単には止まらないスタミナと根性は、現役ナンバーワンのステイヤーと呼ぶにふさわしい。横山和生騎手とのタッグは3度目で、よりコンタクトをとれるはず。20日の美浦Wコースでの1週前追い切りでは、その横山和騎手を背に6ハロン82秒9、ラスト1ハロン11秒5をマーク。僚馬2頭を5~7馬身追走して最先着と好調をアピールした。天皇賞・春は出走がなかった2018年を除けば、15年ゴールドシップ、16、17年キタサンブラック、19、20年フィエールマン、21年ワールドプレミアと菊花賞馬が6連覇。記録が7に延びるか注目だ。
ディープボンド(栗東・大久保龍志厩舎、牡5歳)は、前走の阪神大賞典で連覇を達成。粘り込みを図るアイアンバローズを3/4馬身差退けた。身上の持続力のある末脚はいかにもステイヤーという印象で、昨年のこのレースでは、よどみのない流れのなか好位からしぶとく伸びて2着。2走前の有馬記念ではエフフォーリアに3/4馬身及ばなかったが、直線で前に出られてからもしぶとく食い下がっている。上がりの切れ味勝負になると分が悪い印象があるが、2周目が内回りならそういう流れになる可能性は低い。20日の栗東CWコースでの1週前追い切りはペオース(5歳OP)を追いかける形でスタートし、一杯に追われて直線で内から突き抜けた。自動計測器のトラブルで時計は不明だが、6ハロン83秒0、ラスト1ハロン11秒7を計時した僚馬に2馬身先着なら悪くなく、状態面に不安なし。菊花賞馬を逆転しても不思議はない。
テーオーロイヤル(栗東・岡田稲男厩舎、牡4歳)は4連勝で、ダイヤモンドSを制覇した。好位から残り400メートルで先頭。早めに抜け出しながら2着ランフォザローゼスに2馬身半差をつけて初の重賞タイトルを手にした。主戦の菱田騎手が「しんどそうな息遣いになったのを見たことがない」というように、この馬のスタミナも相当なものだ。
近況はひと息だが、古豪ユーキャンスマイル(栗東・友道康夫厩舎、牡7歳)、ステイヤーズS、阪神大賞典と連続2着のアイアンバローズ(栗東・上村洋行厩舎、牡5歳)、前走の阪神大賞典3着など、3000メートル以上では安定した走りを見せるシルヴァーソニック(栗東・池江泰寿厩舎、牡6歳)も上位を狙える。日経賞3着のヒートオンビート(栗東・友道康夫厩舎、牡5歳)、一昨年の万葉Sの覇者タガノディアマンテ(栗東・鮫島一歩厩舎、牡6歳)、今年の同レースを勝ったマカオンドール(栗東・今野貞一厩舎、牡4歳)などもマークしたい存在だ。
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TERAMAGAZINE
菊花賞馬が6連覇
2022年4月25日 18:40