福島の日曜メインは福島記念（１３日、ＧⅢ、芝２０００メートル）。小回りのハンデ重賞の割には波乱が少なく、多少のハンデを背負っても実力馬を素直に信頼していいレースだ。過去の優勝馬からはドバイターフ勝ち馬で天皇賞・秋で大逃げの２着に激走したパンサラッサ、香港ＧⅠを２勝したウインブライトなど、のちに大レースで活躍する馬も出ている。今年も将来のＧⅠホースが誕生するかもしれない注目の一戦だ。

京成杯の覇者オニャンコポン（美浦・小島茂之厩舎、牡３歳）が年長馬と初対決を迎える。京成杯Ｖで今年の初戦を飾ると、春はクラシック戦線へと駒を進めて皐月賞６着、日本ダービー８着と奮闘した。秋初戦のセントライト記念７着の結果を受けて菊花賞ではなく、２０００メートル以下のレースに照準を合わせて当レースへ。重賞ウイナーとしては５４キロの手頃なハンデと全３勝の２０００メートルなら好勝負が期待できる。

昨年の３着馬アラタ（美浦・和田勇介厩舎、牡５歳）＝５６キロ＝は待望の重賞初制覇なるか。昨年は破竹の４連勝で挑んだが、パンサラッサの大逃げのイレギュラーな展開とペースの中、上がり３ハロン最速の脚を使って３着と力を見せた。ＧⅠ馬が５頭も出走したハイレベルなＧⅡだった前走の札幌記念では、０秒３差の４着に健闘。１２番人気の低評価を覆した。ＧⅢなら十分チャンスはある。

ベレヌス（栗東・杉山晴紀厩舎、牡５歳）は中京記念で重賞初制覇を飾った。続く前走の京成杯オータムＨでは５着に敗れたが、トップハンデを背負いながらの０秒２差なら地力を示したと言っていいだろう。福島２０００メートルは【１・１・１・０】と好相性。今回も鍵はトップハンデタイの５７キロだろう。


昨年の京成杯オータムＨ覇者カテドラル（栗東・池添学厩舎、牡６歳）＝５７キロ＝が福島競馬に初参戦。前走の小倉記念は久しぶりの２０００メートル戦にも対応して４着に健闘した。コーナー４つの方が息が入りやすく、小回りの福島は合いそうだ。展開次第で差し切りの可能性は十分ある。

サトノセシル（美浦・堀宣行厩舎、牝６歳）＝５３キロ＝は府中牝馬Ｓで０秒２差の４着、クイーンＳでタイム差なしの２着と重賞勝利までもう少しで手が届くところまできている。新馬戦以来の福島だが、当時は２着に好走しているので問題はないだろう。牡馬相手でも立ち回りひとつで好勝負が可能だ。

オクトーバーＳで豪快な差し切りＶを決めた衰え知らずのゴールドスミス（美浦・高柳瑞樹厩舎、セン８歳）＝５６キロ、ケフェウスＳを鮮やかに逃げ切ったコスモカレンドゥラ（美浦・田中博康厩舎、牡６歳）＝５５キロ、新潟記念４着のフォワードアゲン（美浦・中野栄治厩舎、セン５歳）＝５３キロ＝なども侮れない。

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