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ウマニティ重賞攻略チームが毎週末の重賞をあらゆる切り口で考察!今回は天皇賞(春)・血統予想をお届けします!
昨年はディープインパクト産駒の1番人気フィエールマンが、ステイゴールド産駒の11番人気スティッフィリオとのハナ差の接戦を制して2連覇を達成。近年はディープインパクト(=ブラックタイド)、ステイゴールド、ハーツクライの三つ巴状態で、これら以外の種牡馬の産駒は2012年を最後に8年も連対できていないほど。また、種牡馬としてステイゴールドは通算で4勝を挙げており、これはサンデーサイレンスと並ぶ天皇賞(春)の最多勝タイ記録でもある。
なお、今年は京都競馬場整備工事に伴う開催日割の変更があり、天皇賞(春)は阪神芝3200mに舞台を移して行われる。今年になって初めて使用されたコースなのでデータは無きに等しく、今回は過去の天皇賞(春)や芝3000m以上で施行されたレースの結果なども参考にしながら検討してみたい。
オーソリティは、父オルフェーヴル×母ロザリンド(母の父シンボリクリスエス)。本馬は20年に青葉賞とアルゼンチン共和国杯を勝ち、21年ダイヤモンドSでもクビ差2着と長距離重賞で結果を残してきた。なお、母ロザリンドはエピファネイアの全妹にあたる血統馬で、不良の13年菊花賞を制した伯父の実績からもスタミナ勝負に不安はない。また、父オルフェーヴルも古馬の長距離戦で種牡馬としての存在感を示しつつあり、今後はステイゴールドの後継種牡馬として天皇賞(春)でも活躍が見込めそうだ。
ディープボンドは、父キズナ×母ゼフィランサス(母の父キングヘイロー)。父キズナは種牡馬としてパワーやスタミナにこそ秀でているが、一方でスピード不足になりがちなことを特徴として挙げられる。本馬においては母の父がキングヘイロー、従兄にローレルゲレイロとスプリントG1実績のある血統を配したことで絶妙なバランスが取れている印象だ。前走阪神大賞典で2着に5馬身差を付けた走りはフロックに思えず、持ち前のしぶとさを活かせる長丁場であれば、堂々と主役を担える存在だろう。
アリストテレスは、父エピファネイア×母ブルーダイアモンド(母の父ディープインパクト)。リンカーンやヴィクトリーの甥にあたる血統で、牝系はフサイチコンコルドやアンライバルドが出たバレークイーンに遡る。前走阪神大賞典は序盤から折り合いを欠いており、道悪と相まって最後は余力なく力尽きてしまっていた。父系も母系も晩成傾向の強い血統で、伯父リンカーンは6歳時に3度目の挑戦となった06年天皇賞(春)でディープインパクトの2着。本馬も本質的に良くなるのはもう少し先かもしれないが、急坂や内回りを得意とするファミリーでもあるので、阪神競馬場での代替開催は僥倖かもしれない。
【血統予想からの注目馬】
⑰オーソリティ ⑫ディープボンド ②アリストテレス